小学館は30日、「ヤンサン」の愛称で親しまれてきた青年漫画誌「週刊ヤングサンデー」を7月31日発売号で、女性向け月刊漫画誌「Judy」を8月23日発売の10月号で、それぞれ休刊すると発表した。背景には、漫画雑誌市場の長期低落傾向があるという。
ヤングサンデーは1987年3月に創刊された。かつては「海猿」や「電車男」といった映画やテレビドラマ化された漫画が掲載され、現在でも「Dr.コトー診療所」や「クロサギ」などの人気作品が連載されている。
しかし、部数の下落に歯止めがかからず、ピーク時の95年の68万部から、現在は20万部まで落ち込んでいた。小学館によると、連載中の人気作品は打ち切りにはせず、他誌への移行を検討しているという。
漫画雑誌では「月刊少年ジャンプ」(集英社)が昨年7月号で、「コミックボンボン」(講談社)が同年12月号で、同様の理由で休刊になっている。
出版科学研究所は「漫画雑誌市場は読者の高齢化と新規読者の伸び悩みが原因で長期低落傾向だ。集英社や講談社は少年向けの新雑誌を創刊するなど、新規読者を育てる動きを打ち出しており、こうした動きが広がるかもしれない」と分析している。
ZAKZAK 2008/05/30