 ストーカー男の執拗ないやがらせに悩んでいた川田亜子さん(クリックで拡大) |
自殺した元TBSのフリーアナウンサー、川田亜子さん(享年29)を追い詰めた悩みのひとつがストーカー男の存在だった。「ストーカー男は複数いた」(川田さんに近い関係者)という証言もあるが、そのうちの1人は、雑誌に川田さんとのニセプライベート写真を持ち込んだり、無銭飲食や覚醒剤事件で逮捕されたり、とんでもないゴロツキだったことが分かった。
このストーカー男は、広島県出身の40代で“ニセ業界人”としてテレビ局や芸能界を渡り歩いていた。よく知る業界関係者が明かす。
「男はHなど5種類の偽名を使い分け、有名女優と撮った写真をネタにプロダクションから金を巻き上げたり、映像プロデューサーを名乗りタレントの卵やレースクイーンを食い散らかしたりを繰り返していた」
そんな中、川田さんはTBSに入社した直後の2002年春ごろ、男に狙われた。当時、美術関係のスタッフとしてTBSに出入りしていた男は、仲の良かった同局関係者を通じて川田さんに近づいた。
「サッカーW杯の日本代表戦のチケットを取ったり、青山の高級イタリアンや西麻布のフレンチに連れ出しては気を引いた。ブランド品などを400−500万円も貢いだとうそぶいていたが、どこまでが本当の話なのか分からない男だ」
高級外車を乗り回し、羽振りの良さを強調する男に、うっかり心を許してしまった川田さん。映像プロデューサーを名乗る男は、言葉巧みに「映像を撮るため」とだまして川田さんにセーラー服を着せたコスプレ写真を撮影した。
男はこの写真を後に、“川田さんとのプライベート写真”と偽って週刊誌や月刊誌に売り込み、川田さんに関する事実無根の中傷を繰り返した。
「有名女優にも同じ手口で写真を撮っており、常習犯だった。出入り禁止になったテレビ局もある」(民放局関係者)
異常性に気づいた川田さんは男から離れたが、逆に男は川田さんへの執着をあらわにして、ストーカーやいやがらせ行為を繰り返した。
「男が持ち込んだ中傷記事が雑誌やインターネットに流布したことで、川田さんはしだいに情緒不安定気味になっていった」(先の業界関係者)
男の周辺には金銭トラブルが頻発していた。大手芸能プロに出資を募って始めた映画話も頓挫。「借金が2000万円は下らないぐらいまでに膨れ上がっていた」(芸能プロ関係者)
男に金を貸したという芸能関係者は「風俗関係の仕事を立ち上げるから出資してくれと頼まれて約300万円貸したが、回収の見込みはない」と頭を抱える。
金に詰まり、高級ホテルで無銭飲食を繰り返すようになった男は昨年秋、警視庁戸塚署に詐欺容疑で逮捕され、覚せい剤取締法違反容疑でも再逮捕されている。
男の母親は夕刊フジの取材に「ここ数カ月連絡がない。親子の縁を切っているから関係はない」と言葉少なだった。
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