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米国:ブッシュ大統領元報道官が暴露本 「イラク開戦は大失敗」

 ◇次期大統領選、共和党マケイン氏陣営にマイナスか

 【ワシントン及川正也】ブッシュ米大統領の報道官を務めたスコット・マクレラン氏(40)が近く出版する回顧録で、イラク開戦を「深刻な戦略的大失敗」などと痛烈な政権批判を繰り広げていることが28日分かった。ブッシュ氏の元側近による“暴露本”だけに反響は大きく、大統領選にからんでも、イラク政策で現政権との類似性が指摘される共和党のマケイン上院議員陣営に、マイナスの影響を及ぼしそうだ。

 ◇宣伝工作で推進

 問題の回顧録は来月2日発売の「ホワット・ハプンド(何が起きたか)」=写真右はブッシュ大統領、同左はマクレラン氏、ロイター。

 米メディアによると、マクレラン氏は、ブッシュ大統領がイラク開戦を「政治的宣伝工作」によって推進したと指摘。側近らによってメディアは「大統領の都合のいいように情報操作」され、「必要のない戦争を始めた」と結論付けた。大災害となった05年夏のハリケーン「カトリーナ」へのブッシュ政権の対応についても、「想像力と指導力を欠き、大きな犠牲を強いた大失策」と糾弾している。

 また、政権内の人物評について、ブッシュ大統領を「知的好奇心に欠ける」としたほか、チェイニー副大統領は痕跡を残さず舞台裏で政策を操る「魔術師」、ライス国務長官は「非難のかわし方にたけている」と述べている。

 これに対し、ペリーノ大統領報道官は「大統領は困惑している。(回顧録にある)懸念や考えを(在職中に)一言も打ち明けなかったことに大統領は失望している」と語った。

 マクレラン氏はブッシュ氏がテキサス州知事だった時からの側近。イラク開戦後の03年7月から06年4月まで報道官を務めた。

毎日新聞 2008年5月30日 東京朝刊

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