神戸市東灘区のマンションで住民の男(39)と母親(65)が死亡した事件で、司法解剖の結果、母親の死因が内臓破裂などによる外傷性ショック死とみられることが26日、東灘署の司法解剖で分かった。男は硫化水素の中毒で死亡したとみられ、同署は男が母親を殺害した後、硫化水素で自殺を図ったとみて調べている。
調べでは、男の親族が今月21日午後8時20分ごろ、東灘区住吉山手5のマンションにある男の自室で、男と母親が死亡しているのを発見した。男は浴室で倒れており、近くに硫化水素とみられる液体が入ったビニール袋があった。母親は台所で倒れており、当初は硫化水素による巻き添え死とみられた。
しかし、司法解剖の結果、男の死因は急性硫化水素中毒だったが、母親の腹部には殴打の形跡が複数あり、死後4日以上経過していたことが判明した。このため同署は男が母親を殺害した後に硫化水素で自殺したとみている。【米山淳】
〔神戸版〕
毎日新聞 2008年5月27日 地方版