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市民感覚に期待

 笠岡市の北木島で十八日、岡山地裁は来年五月に始まる裁判員制度の説明会を開きました。広報が十分ではなかった“遠隔地”で周知を図る試みです。参加は二十七人で効果のほどは不明ですが、参加者は熱心に耳を傾けました。

 裁判員制度をめぐっては、新潟や栃木県の弁護士会が「国民負担が重すぎる」などの理由で延期を求める決議を行ったり、鳩山邦夫法相が制度の広報キャラクターの着ぐるみに入ってPRしたりと最近にぎやかです。

 裁判が身近で分かりやすいものになり、国民の信頼も向上するとされる裁判員制度ですが、本当に始まるのかと思うと不安もあります。公判前整理手続きによって審理が迅速化される半面、真実の解明が難しくなるのではとの指摘がありますし、裁判員の匿名性や安全は確保されるのか、冤罪(えんざい)の危険性もあります。一生負わされる守秘義務は、かなりつらいものがあるでしょう。

 さらに、裁判員裁判の対象は殺人や放火など重大事件ですから死刑判決を選択する場合もあるでしょう。その際、裁判員は心の負担に耐えられるのでしょうか。国会では超党派の議員連盟が死刑と無期懲役の間に仮釈放のない「終身刑」の創設を議論しています。

 そもそも裁判所など司法の現場は国が公権力を行使する特別な場だといえます。そこに一般国民が十分な準備と覚悟の無いまま組み込まれる―というのが裁判員制度導入の構図でしょう。ただ、職業裁判官の閉ざされた世界に「市民感覚」が新風を巻き起こすのは確実。これに期待します。

 (笠岡支社・河本春男)


(2008年5月29日)
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