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2008年5月27日 (火)

ジョン・ウッド、慶應大学で講演

Room to Read(ルーム・トゥ・リード)のジョン・ウッドが来日中ですが、27日の火曜日には、慶應大学三田キャンパスで講演を行いました。

主催は慶應義塾大学井上英之研究会。
共催がRoom to Read 東京、ソーシャルベンチャーパートナーズ東京、NPO法人ETIC. ソーシャルベンチャーセンターという布陣です。

せっかくの機会なので、このブログでも事前に紹介して、多くの人にジョン・ウッドの話を聞聞いてもらおうと思っていたのですが、ETICさんのウェブで参加者募集したところ、申込者殺到で、即日定員オーバー。受付も締め切り。

というわけで、事前告知をしても意味がないので、事後報告とさせていただきました。 m(_ _)m

さて、この日のジョン・ウッドの話は、
「何故にRoom to Readは成功したのか?」

社会企業家を目指す人や、社会貢献事業をやってる人たちには、ドンピシャの内容だったと思います。

近日中に、内容をまとめてアップしたいと思いますが、個人的に一番印象に残ったのは「お金の話」。

ファンドレイジングの秘訣というか、心得みたいな話では、

「とにかく、金をくれって言え」
「もし、Noと言われたら、もう一度、金をくれと言え」
「それでもNoと言われたら、さらに金をくれと言え」

みたいなこととか、

「富裕層はもっと金を出せ」

とか、まるで営業マン虎の穴みたいな話をいっぱいしていたことです。

社会起業家といえども、キレイゴトだけではやっていけません。
そのへんの、屈託の無さというか、ドライな感覚はさすがです。

というようなことを書くと、
「なんだ、ジョン・ウッドってお金の話しかしないのか?」
と思われるかもしれませんが、もちろん、そうではありません。

しかし、日本のNPO方面の人に、わりと見られるように、
アジアやアフリカの貧困国の悲惨な状況に、感情移入したような話し方は一切しません。

ジョン・ウッドがやるのはこんな話です。

「Room to Readが活動している国や地域では、国連の組織も活動しているけど、彼らはみんなランド・ローバーを乗り回してる。でも、そんな国では、二万五千円あれば、一人の少女が1年間、学校に行けるんだ。ランド・ローバー1台分で300人の少女が学校に行けるんだよ。だから、Room to Readはランド・ローバーなんか買いません。本を運ぶには、現地でみんなが使っている、ボロボロのトラックとか、バイクとか、ヤク(チベット高原に生息する牛の一種)で十分」

日本人の感覚からすれば、ちょっとドライすぎるかなという面もありますが、これくらいのほうが、社会起業家のメンタリティとしては正しいと思えます。

そんなことを実感した夜でした。(竹井)

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コメント

ホント、すばらしい会合でしたcherryblossom

ランドローバーの話は象徴的でした

お金のことも含めて
感銘を受けたことは多々あります

「壮大な目標が人を惹きつける」
「社会を変えるには規模が必要」
「NGO、NPOの相互連携」
「実際に企業もいろんな支援をしている」
「透明性」
「富裕層ほかにプレッシャー」
などなど
いくらでもあげられます

竹井さん、呼んでくれてありがとさんでしたnight

投稿 大浦 | 2008年5月28日 (水) 13時08分

ども♪
僕の次の記事の予告編みたいなコメント、ありがとうございます。(^^;)

次は、

>「社会を変えるには規模が必要」

あたりの話を書こうかな?

とまれ、楽しいんでいただけて幸いです。


投稿 竹井 | 2008年5月29日 (木) 01時35分

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