ジョン・ウッド、慶應大学で講演
Room to Read(ルーム・トゥ・リード)のジョン・ウッドが来日中ですが、27日の火曜日には、慶應大学三田キャンパスで講演を行いました。
主催は慶應義塾大学井上英之研究会。
共催がRoom to Read 東京、ソーシャルベンチャーパートナーズ東京、NPO法人ETIC. ソーシャルベンチャーセンターという布陣です。
せっかくの機会なので、このブログでも事前に紹介して、多くの人にジョン・ウッドの話を聞聞いてもらおうと思っていたのですが、ETICさんのウェブで参加者募集したところ、申込者殺到で、即日定員オーバー。受付も締め切り。
というわけで、事前告知をしても意味がないので、事後報告とさせていただきました。 m(_ _)m
さて、この日のジョン・ウッドの話は、
「何故にRoom to Readは成功したのか?」
社会企業家を目指す人や、社会貢献事業をやってる人たちには、ドンピシャの内容だったと思います。
近日中に、内容をまとめてアップしたいと思いますが、個人的に一番印象に残ったのは「お金の話」。
ファンドレイジングの秘訣というか、心得みたいな話では、
「とにかく、金をくれって言え」
「もし、Noと言われたら、もう一度、金をくれと言え」
「それでもNoと言われたら、さらに金をくれと言え」
みたいなこととか、
「富裕層はもっと金を出せ」
とか、まるで営業マン虎の穴みたいな話をいっぱいしていたことです。
社会起業家といえども、キレイゴトだけではやっていけません。
そのへんの、屈託の無さというか、ドライな感覚はさすがです。
というようなことを書くと、
「なんだ、ジョン・ウッドってお金の話しかしないのか?」
と思われるかもしれませんが、もちろん、そうではありません。
しかし、日本のNPO方面の人に、わりと見られるように、
アジアやアフリカの貧困国の悲惨な状況に、感情移入したような話し方は一切しません。
ジョン・ウッドがやるのはこんな話です。
「Room to Readが活動している国や地域では、国連の組織も活動しているけど、彼らはみんなランド・ローバーを乗り回してる。でも、そんな国では、二万五千円あれば、一人の少女が1年間、学校に行けるんだ。ランド・ローバー1台分で300人の少女が学校に行けるんだよ。だから、Room to Readはランド・ローバーなんか買いません。本を運ぶには、現地でみんなが使っている、ボロボロのトラックとか、バイクとか、ヤク(チベット高原に生息する牛の一種)で十分」
日本人の感覚からすれば、ちょっとドライすぎるかなという面もありますが、これくらいのほうが、社会起業家のメンタリティとしては正しいと思えます。
そんなことを実感した夜でした。(竹井)
| 固定リンク
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/224259/41348913
この記事へのトラックバック一覧です: ジョン・ウッド、慶應大学で講演:
コメント
ホント、すばらしい会合でした
ランドローバーの話は象徴的でした
お金のことも含めて
感銘を受けたことは多々あります
「壮大な目標が人を惹きつける」
「社会を変えるには規模が必要」
「NGO、NPOの相互連携」
「実際に企業もいろんな支援をしている」
「透明性」
「富裕層ほかにプレッシャー」
などなど
いくらでもあげられます
竹井さん、呼んでくれてありがとさんでした
投稿 大浦 | 2008年5月28日 (水) 13時08分
ども♪
僕の次の記事の予告編みたいなコメント、ありがとうございます。(^^;)
次は、
>「社会を変えるには規模が必要」
あたりの話を書こうかな?
とまれ、楽しいんでいただけて幸いです。
投稿 竹井 | 2008年5月29日 (木) 01時35分