日本や台湾、韓国、中国などの12漁業団体が加盟する社団法人「責任あるまぐろ漁業推進機構」は28日、加盟団体の遠洋マグロはえ縄漁船の相当数が休漁すると発表した。燃料代の高騰で、採算割れになっていることが理由。マグロの供給量が減ることで、価格上昇につながる恐れも出ている。
休漁の対象は、メバチマグロとキハダマグロで、主に刺し身用として流通している。同機構に登録している漁船は1174隻で、休漁する漁船数や期間は各団体の判断に任せているという。日本の団体に所属する漁船は「日本かつお・まぐろ漁業協同組合」(日かつ漁協)をはじめ約360隻で、このうち2割程度が数カ月間休漁する方向で検討している。
メバチマグロの卸売価格(冷凍)は1キロ700円程度だが、「3割程度価格が上がらないと、今の燃料代の水準では赤字が続く」(漁協関係者)という。【工藤昭久】
毎日新聞 2008年5月29日 東京朝刊