March 06, 2008

IDカードプランの見直し

今朝の一番のニュースは、ココ数年どうするかですったもんだしているIDカード計画の見直しの件でしょうか。

身分詐称やら、密入国、ひいてはテロ対策に、16歳以上でこの国に住んでいる人達全員に指紋や顔のデータなどを埋め込んだIDカードの所持を政府は計画しているのですが、反対する人達が多いので、今回はちょっとこれを見直して、同時に導入されている生体データの入ったパスポートを取得した人達はこれをIDとして使えるようにするとのこと。

ちなみにこれは英国のパスポートの話です。

本日の発表のなかにはこんなことも含まれていたんだそうです。

Ms Smith confirmed that some non-EU migrants applying for leave to enter or remain in the UK, such as students or spouses, will need ID cards from November.

(スミス大臣はEU外からの移住者で、滞在許可や永住許可を申請する者のの一部や、学生、配偶者は11月からIDカードが必要となります。)

The aim is that by 2015, 90% of foreign nationals will have identity cards, she added.

(目標は2015年迄に、90%の外国籍の人々がIDカードを持つようにします。)

とのこと。Some non-EU migrantsとはなんのこっちゃ?とHome OfficeのホームページHome Office | Plan for ID cards announcedを見てみると、

Foreign residents first(外国籍居住者が最初に取得)

The first people to get ID cards will be non-EEA foreign nationals living in the UK. They will begin carrying cards in November of this year.

(IDカードを最初に取得する事になるのは、EEA外から来ている外国籍の英国居住者となる。今年の11月からIDカードの所持をする。)

The roll-out will start with people historically most likely to abuse the system - including people living here on student visas or marriage visas.

(最初は歴史的に見て最も悪用されやすい制度の人達から開始となる。それには学生ビザや婚姻ビザで居住している人達が含まれる。)

Those issued with cards will be fingerprinted, and the card will contain details of their immigration status. The card will also indicate whether they are allowed to work or access benefits, and how long their visa allows them to stay in the country.

(カードを発行された人達は、指紋をとり、カードには入国管理のステータスが記載される。カードには労働の不可や、国の手当を受ける事が出来るか、この国に何年間滞在が許されているかなども記載される。)

Within three years all foreign nationals applying to enter or extend their stay in the UK will be issued a card. The plan calls for 90% of foreign nationals to have the cards by 2015.

(後3年の間に、すべての外国籍の人々が入国、滞在の延長をする際にカードを発行する。目標は2015年までに90%の外国籍のものがカードを所持する事である。)

Border & Immigration Agency | Introducing compulsory identity cards for foreign nationalsにもっと詳しいPDFがリンクされていますので、既に永住権を持っている方などはどれくらいの順番かがわかると思います。

それから最初にIDカード所持を義務づけられるのは外国人だけでなく、空港や、セキュリティー関連の産業に従事する人達も含まれます。

それにしても反対する人達の剣幕は凄いです。これですべてを政府に握られて、一生監視され続けるってな感じで。

なんか、そこまで考えるのも凄いなあと思う反面、

先日のHMRCのデータ紛失事件を考えると、個人データをそんなに集めて大丈夫か?と思うのももっともですけど。ちなみに今回のIDカードのシステムの場合、一カ所で集中管理することはないそうですケド。

今日のニュース報道を見る限り、今回の見直しがあってもまだまだ反対の声が多いので、前途多難な感じがしないでもないですけど、まあ私たちからIDカード所持が始まるようなので、気をつけておきたいニュースです。
BBC NEWS | Politics | Rethink on identity cards plans

Posted by chichi_uk2002 at 18:51 │Comments(0)TrackBack(0)

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