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有限会社 ジョイテック / 代表取締役 福田 茂夫
栃木県宇都宮市御幸ヶ原町111番19 |
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栃木県の宇都宮市に大変珍しいバームクーヘンを売っているお店ある。
バームクーヘンと聞くと、少し固めでパサパサに乾燥した年輪状のお菓子を想像するだろう。特にバームクーヘンを切り分けて器に乗せる時や、食べる時にその縁の部分がパラパラとく崩れ落ちるところを想像する人は多いと思う。それが、バームクーヘンと誰もが思っているからだ。
しかし、その概念を打ち破ったケーキ職人が宇都宮市にいる。
私の古くからの友人でもある、菓子工房レミール 代表 岡本康男氏である。
彼の作ったバームクーヘンを初めて食べた人は、そのしっとりとした食感と口の中に広がる柔らかな甘味と香りに驚く。それは、食べる前に予想していたバームクーヘンと全く違う味わいに一瞬戸惑うからだろう。しかし、その戸惑いと驚きは予想外の美味しさに気が付く事から生じたものである。
私は彼がこのバームクーヘンを作り始め、ようやく商品としてお店に並べ始めた頃に、このバームクーヘンの存在を知った。
彼の仕事場に入り、作業の様子を見せてもらった。
彼は、回転棒にバームクーヘンの生地を塗り重ねながら、慎重に一巻き毎に焼いてゆく。
外側の生地が焼き上がると、その上にまた生地を塗ってゆっくりと回転させながら焼いてゆく、手間のかかる手作りなのである。時間をかけて本当に慎重に焼いている。
それでも、時々焼いている途中で回転棒からバームクーヘンが剥がれて落ちてしまう事があるという。過去を振り返ると失敗の連続の日々だったという。
その日の気温や湿度によって材料の配合を微妙に変えながら、数年に渡り毎日がデータ−取りを続けたという彼の極秘の帳面には、過去のデータ−がびっしりと埋まっていた。
バターに含まれている水分のほんの僅かの違いでも出来、不出来に大きな違いを生じてしまう。
現在は、ほとんど失敗も無く焼けるようになったというが、そうなるまでに約7年の歳月を費やし、地道に研究活動を重ね続け、誰もが考えもしなかった、あるいは出来ないと思っていた事を、ついにやり遂げ、今日本に、いや、世界中でも他に類の無い、究極のバームクーヘンが完成した。
私は、せひともこの絶品ともいえるバームクーヘンを、多くの人に味わっていただきたいと、声を大にしてご推薦致します。 |
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