シャープは26日、大和ハウス工業と大日本印刷が共同出資で設立したリチウムイオン電池開発ベンチャーのエリーパワー(東京都千代田区)に6億円を出資し、太陽光発電で生じた電力をためておくことができる大型リチウムイオン電池を共同開発することで合意した、と発表した。これまでの太陽光発電は悪天候や夜間では発電ができず、蓄電能力もなかったが、災害発生時や夜間など必要時に、日中に蓄えた電力が使えるシステムを共同で構築する。
シャープは4月10日に、エリーパワーが実施した300万株の第三者割当増資を引き受け、発行済み株式の32.1%を取得して資本参加した。シャープは社外取締役を1人派遣して経営関与する方針で、量産開始時期などは今後詰める。シャープの太陽光発電システム技術に、大和ハウス工業が持つ住宅向け省エネ技術や大日本印刷の電極加工技術を組み合わせ、蓄電池の低価格実現や安全性の向上を目指す。【新宮達】
毎日新聞 2008年5月27日 1時15分