東京都江東区潮見のマンションで、会社員の東城瑠理香さん(23)が行方不明になった事件で、暴行目的で東城さん宅に押し入った住居侵入容疑で逮捕された同じ階の派遣会社員、星島貴徳容疑者(33)が、指紋を採取できないように手に細工していたことが28日、警視庁深川署捜査本部の調べで分かった。「殺すつもりはなかったが、(被害者の姉に)通報されて騒ぎになったから殺した」とも供述。通報時に東城さんは生存していた可能性があり、捜査本部で慎重に裏付けを急ぐ。
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調べでは、東城さんの部屋からは姉妹とは別の指紋が検出されたため、捜査本部がマンション全住民の指紋を任意で集めていた際に、星島容疑者の手が荒れており採取が困難だったことが新たに分かった。
逮捕数日前に改めて指紋の提出を依頼したところ、手の表面が元通りに戻っていたことから採取でき、東城さんの室内から検出された指紋と一致した。捜査本部は星島容疑者が指紋を採取されないように手に薬品を塗るなど、何らかの細工をしたとみている。
星島容疑者は4月18日午後7時半ごろ、2軒隣に住む東城さんが廊下を歩く音やカギを開ける音を聞いて、東城さん宅に押し入り、台所の包丁を背中に突き付けながら廊下を歩かせて自室に連れ込んだが、「すぐ近くに女性が住んでいたので襲った。(東城さんは)1人暮らしで、ばれるとは思わなかった」と供述。しかし、東城さんは姉と同居しており、直後に帰宅した姉が午後9時15分ごろに110番通報して事件が発覚。捜査員が鑑識作業を始めるなど、室外が慌ただしい様子となったことに気づき、東城さんを包丁で刺して殺したという。
また、遺体は細かく切断し「トイレに流した」などと供述しているが、一部は「通勤途中に、駅までの間の近くのごみ置き場に捨てた」と話している。捜査本部が東城さんの失踪(しつそう)後数日間、周辺に捨てられたごみを調べた際には遺体は発見されず、供述の裏付けを進めている。
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