日本とアフリカ諸国の首脳級らが経済開発の進め方を議論する「アフリカ開発会議(TICAD)」が28日朝、横浜市で開幕した。福田康夫首相は冒頭の演説で、道路や港湾など交通網の整備を進めるため「向こう5年間で最大40億ドル(約4160億円)の円借款を提供する」と表明した。
食料価格の急騰に「深い憂慮」を示し、先に発表した1億ドルの緊急支援の「相当部分をアフリカに向ける」と約束。アフリカでのコメ生産の倍増や、日本からの民間投資倍増も掲げ、日本とアフリカの関係を強化する姿勢を前面に出した。
福田首相は「戦後日本とアジア諸国の成功モデルをアフリカがわがものにする時が訪れた」と力説。成長のエンジンとなる民間投資を増やすため、交通網整備に加え、国際協力銀行に「投資倍増基金」を新設するなど25億ドル規模の金融支援などを用意した。
エイズ、マラリアなど感染症対策のため、世界基金に資金拠出を決めたことを紹介。政府開発援助(ODA)を2012年までに2倍に増やすことも正式に伝えた。