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コラム

“PCで仕事”を速くする:

第15回 クリップボード履歴&定型文で反復作業をPCに (1/3)

反復作業を毎日行っているなら、30分でいいから時間をとって「それはコンピュータに行わせられないか?」を考えてみたい。最も手軽に実行できるのが、クリップボード履歴の再活用。まずはここから試してみよう。
2007年11月19日 23時59分 更新

 仕事でコンピュータを使うことのメリットって何だろう? と考えてみる。例えば、ネットを使って遠くにある情報を取り出したり、メールを使って安いコストでコミュニケーションが取れたり。はたまた、手作業ではできなような計算を一瞬でやってのけたり。

 そしてあまり意識されない大きなメリットは、単純な繰り返し作業をコンピュータがやってくれるというものだ。例えば表計算ソフトでいえば、相互に関連したたくさんの数字が入力してある表の、一カ所の数字を書き換える。するとPCは、それに従って、すべての計算をやり直してくれる。電卓でこれをやろうと思ったら、何度も何度も同じ計算をやらなくてはならない。

 そう、単純な反復作業こそ、コンピュータが得意とすることであり、コンピュータにできるだけやらせるべきことなのだ。

クリップボードの再利用

 いわゆる“文系”のビジネスパーソンがコンピュータを使うとき、単純な反復作業を機械にやらせる──という発想は出にくいようだ。プログラマたちならスクリプトを書いて処理するようなことでも、手作業でこなしてしまうことが多いように見える。

ks_paster1.gif [Ctrl]×2 でクリップボード履歴を呼び出したところ

 しかし文系ビジネスパーソンが日々行っている作業にも、コンピュータをうまく使って労力を削減できるものがある。

 その最たるものが“クリップボードの再活用”だ。

 コピーとペーストは当たり前の操作だが、コピーした内容を保存しておいて、後から使えるようにする。「この内容はちょっと前にコピーしたな……」と思ったら、取り出して再利用するのだ。

 筆者が長らく愛用しているのが「ペースター」というソフト。クリップボードを拡張し、これまでのコピー履歴50個(増減も可能)を保存してくれる。

「ペースター」は1000円のシェアウェア。一時期フリーウェアだったが、シェアウェアに戻った。筆者は当初のシェアウェア時代からのユーザーだ。真に払うだけの価値あるソフトだと断言できる。


 こうしたソフトは数あるが(「クリップボード履歴」で検索してみてほしい)、ペースターの優れているところはキーボードだけで操作が完結する点。[Ctrl]×2(Ctrlキーのダブルプッシュ)で起動し、過去のクリップボードを一覧表示。数字キーまたは矢印キーで、再利用する項目を選べるということだ。キャンセルも[Space]キーで行える。

 クリップボードを再活用したいときというのは、文章にせよメールにせよ、キーボードを使っている時。マウスに手を伸ばす必要なく、手元の操作だけで完結するのが素晴らしい。

 なお[Ctrl]×2をGoogleデスクトップの検索窓表示に使っている方は、設定を変更するといいだろう。

 クリップボード履歴を活用できるようになったら、次のステップ「定型文」に進もう。

ks_paster2.gif
起動時に前回の履歴を読み込んだり、一度使用した項目を先頭に移動するなんて設定も可能だ。これをうまく使えば、コピーしたい項目を次々と[Ctrl]+[C]でコピーして、貼り付けたいアプリケーションに移動し、[Ctrl]×2から次々と選んで貼り付けていく──なんてことが行える
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[斎藤健二,ITmedia]

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