就実中学・高校(岡山市弓之町)は27日、来年度から特別進学コースを男女共学化すると発表した。3年後をめどに残りの中学普通コース、高校総合進学コースでも実施し、完全共学化する。 定員は中学の特別進学コースが30人、高校の特別進学コースが150人(認可申請中)。共学化と同時に中学、高校を併設型の中高一貫校に移行し、弾力的なカリキュラム運用を可能にすることで、教育内容の充実を図る。 残りの中学普通コース、高校総合進学コースについては、特別進学コース共学化後の状況を検証した後、12年度をめどに行う予定。 県庁で記者会見した森木正隆校長は「スポーツ・文化面だけではなく、勉学面でもトップクラスを目指す。就実大が04年度から完全共学化しており、自然な流れ」と理由を説明。毎年40人前後という国公立大合格者数を、将来的には100人程度まで引き上げることを目標とする。 また、部活動については「いろいろな意味で検討の範ちゅう」とするが、野球やサッカーに対応したグラウンドは既に確保しているという。 中高共学化は02年ごろから検討されており、今年4月の理事会で承認された。 森木校長は「建学の精神『去華就実』の下で培った女子教育105年の実績を基礎に、男女の別なく地域社会に貢献できる人材育成を目指す。男子的な発想が刺激になると考えている」と述べた。 県内の中学・高校のうち男子校は1校、女子校が就実を含め3校となっている。