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2008年5月28日

 泣き面にハチ、の巨人軍である。低迷が続く折も折、身内の外国人選手の薬物違反が発覚し、球界の盟主という看板にドロが塗られた

スポーツに薬物違反がつきものの時代になった。北京五輪でも薬物騒ぎが起きる予感がする。厳しい検査と、それをくぐり抜ける悪だくみという不快なイタチごっこがやまない

勝利の栄光が大金や出世につながるスポーツ・ビジネスの暗い一面である。金メダル請け負いコーチとされる連中の中には、あからさまに薬物を勧める不心得者もいるそうな。美しい感動物語は、時にマユにつばをつけなければならない

うれしいことに、違反薬物に手を染める日本人選手は、ごくまれである。反則をしてまで勝つのは卑怯(ひきょう)だという強い信念があるからだろう。が、リンゴ箱の中に腐った1個を入れると、傷みが広がることもある

とかくお騒がせの大相撲は大丈夫だろうか。横綱が土俵の上でけんか腰でやり合うお粗末である。行儀の悪い外国人力士と頼りない親方とが増えている。来年から試験的に検査を導入するそうだが、急いだ方がよくはないか。国技の名にかかわる。


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