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福岡市の小学校で、教師から「血がけがれている」と言われるなどいじめを受けたとして、児童とその両親が福岡市に対して損害賠償を求めていた裁判です。
一審では、そうした発言については認められず、控訴審になって途中から教師を被告からはずすという、異例の展開となった裁判がきょう結審しました。
この裁判は2003年、福岡市西区の小学校の男子児童が、担任の男性教師から体罰や差別発言を繰り返し受け、PTSD・心的外傷後ストレス障害になったとして、教師と福岡市に対しておよそ5800万円の損害賠償を求めて提訴したものです。
2006年7月、1審の福岡地裁は福岡市に対し、220万円支払いを命じました。
しかし、最大の争点となっていた「教師による『血がけがれている』という差別発言によってPTSDになった」との原告側の主張は退けられました。
その後の控訴審で、この発言をめぐっては、児童が法廷で証言する必要がでてきましたが、原告側は、「児童の心理状態を考慮する」として教師を訴訟対象から外し、被告は福岡市だけとなって裁判が続けられていました。
控訴審判決は今年11月25日に言い渡されます。
この事件では教師から「血が汚れている」と言われたとする保護者の証言だけが一人歩きし、センセーショナルな報道が展開され、メディアのあり方にも大きな問題を残しました。
私たちは今後とも、公正な報道を続けて行きたいと思います。
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