山岡 修司(仮名) 24歳 男性 |
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1 問診し、患者の訴えを総括する |
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原: |
だいぶ辛そうですね。どうなさいました? | ||||
山岡: | もらった薬をのんで自宅でねていたんですが、熱が全然下がらなくて、のどは痛いし、咳も少しでて、食事ものどを通らないし、やっとの思いで病院まできたんです。 |
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原: | ふむふむ。今日伺ったお話しでは、『前回処方した薬を飲んだけど、熱は下がらず、のどが痛くて、咳も少しでて、食事がのどを通らない。』ということですね。 |
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山岡: | はい。そうです(今言ったばっかりじゃん)。 注射を打ってもらえないでしょうか、、、ふぅ、ふぅ。 |
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原: | どれ、拝見しましょう。はい、あ〜ん。 | ||||
山岡: | あ〜ん。 | ||||
2 身体診察によって得られた所見及びその所見に基づく医学的判断等の説明 |
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体温40.6℃。両側扁桃に白苔を認める。頸部リンパ節触知せず。心音純、肺野清。 |
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原: | ほぉ、山岡さん、40.6℃もありますよ。診察した結果、扁桃腺が腫れています。頸のリンパ節は腫れていませんし、胸の音も問題ありません。前回に比べて、ずいぶん悪くなっていますね。 |
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山岡: | だから熱が下がらないって言ってるでしょ、 はぁ、はぁ、、、。早く注射を、、、 |
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3 これまでの治療経過を踏まえた、療養上の注意等の説明・指導 |
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山岡: | は、早く注射を、、、 | ||||
原: | まだです。まだ、2分10秒しかたっていない。 | ||||
山岡: | へ? |
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原: | 今回の発熱は、扁桃腺の症状だと考えられますが、山岡さんはタバコを吸っているために、のどの粘膜が過敏で、ちょっとした刺激で咳が出やすく、痰がなかなか切れなくなっているようです。症状が落ち着くまで、しばらくの間はタバコを控えて、部屋を十分に加湿し、外出する時にはマスクをして… | ||||
山岡: | ふぅふぅ、、、先生、お話はいいから、注射はまだでしょうか。 | ||||
原: | まだです。今、懇切丁寧な説明の最中です。 | ||||
山岡: | @@@? |
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原: | えっと、どこまで説明したっけ、そうそう。症状が落ち着くまで、しばらくの間はタバコを控えて、部屋を十分に加湿し、外出する時にはマスクをして… |
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パタン | |||||
川合麻衣子(ナース):先生。山岡さんが倒れました。 | |||||
原: | 言われなくてもわかってる。山岡さん、大丈夫ですか? | ||||
山岡: | は、はぃ(目がうつろ)。 | ||||
原: | 山岡さんが倒れたのは、高熱による全身衰弱に脱水が加わったためで、安静が必要です。注射に加えて点滴をしておきましょう。 | ||||
川合麻衣子(ナース):処置室に移しますか? | |||||
原: | だめだ。診察室を一歩でもでると診察時間に入らなくなる。 | ||||
4 患者の潜在的な疑問や不安等を汲み取る取組 |
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原: | 山岡さん、他に分からないことや、気になること、ご心配なことはありませんか? | ||||
山岡: | 先生・・・僕、いつになったら注射をしてもらえるんでしょうか。 | ||||
原: | あと40秒の辛抱です。気をしっかりもって。 | ||||
山岡: | (気絶) | ||||
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