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いちカイにヤリ 投資世代(ロシア株、インド株、中国株、ブラジル株、ADR、BRICs)
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2008/05/27のBlog
***今回も資料が膨大ですから勉強会が始まる前に先ず補足資料をダウンロードしてから勉強会に臨んでください***


『新興国リアルタイム・ネット勉強会』第10回のスケジュールは下記の通りです:

開催日:2008年6月3日(火曜日)
時間:夜8時~9時半
申し込み期間:5月21日~5月29日
申し込み方法:リンクをご参照ください。

(勉強会は無料ですが楽天証券に口座が必要です。)

今回の勉強会では第1四半期の各社決算の内容を見てゆきたいと思います。
加えて急落中のベトナム市場に対する考え方、それが他の新興国に与える影響などに関しても言及します。

2008/05/26のBlog
[ 22:47 ] [ マクロ・ストラテジー ]
ベトナムのVN指数が連日のように下げています。騰落比も95%を超える下落銘柄比率の日が連日続いていて、これはテクニカル的に稀有な現象です。

既にベトナム株に投資されている方はいまとても苦しんでおられると察します。

それにしても僕が理解できないのはベトナムに投資していない、大部分の他の投資家の人にとっては今、ベトナムでおこっていることは「対岸の火事」であり、自分にはカンケーの無いことだと注意を払っていない点です。

ベトナムが今回の窮地に陥った様々なマクロ経済の条件の多くは他のエマージング諸国でも共通しています。だからベトナムの惨禍が他の新興国に飛び火しないとはじめっからタカをくくるべきではないと思うんです!。

その辺の話は外国株投資をしている皆さんには避けて通れない大事な話題ですから、次の勉強会でも言及するつもりです。
今回はバルチック・ドライ指数に関する記事です。
2008/05/25のBlog
[ 23:22 ] [ 大統領選挙ウォッチ ]
民主党の大統領候補指名レースはとうとう最後まで戦うという線で行きそうですね。

「ここまで来たのなら、ヒラリーにも最後まで悔いの残らないように戦わせてあげたい」、僕など選挙戦をみているとそう思ってしまうのです。ヒラリーの緒戦の戦い方はハッキリ言ってサイテーだったけど、劣勢が明らかになってからの彼女の諦めない姿勢には好感を持ちました。

そのヒラリーですが「なぜもう諦めないのだ?」というマスコミの声に答えるインタビューの中で「ウチのダンナだって6月に劣勢をひっくり返したんだし、ボビー・ケネディーが暗殺されたのは6月だった」と失言してしまったんですね。

このボビー・ケネディーへの言及はヒラリーの側には他意は無かったと思うしマスコミは針小棒大に報道し過ぎだと思います。でも今の時期にボビー・ケネディーに言及するのは、それがどんなコンテクストであれ禁句だという事を重々わかっていながら、それが思わず口に出てしまったあたり、ヒラリーは疲れていますね。

(ユーチューブというメディアは被写体に気を抜く瞬間を一瞬たりとも与えてくれないので容赦ないですね。そこには大統領になる人間が維持すべきテンションがもうプッツンと切れてしまっていて、弛緩したものを感じます。)


今回の失言がテッド・ケネディー上院議員が脳腫瘍で入院(=今は退院中)したというニュースの直後に起こった事もヒラリーにとってはアンラッキーだったと思います。なぜなら若しテッド・ケネディーが政治家としてケネディー家の伝統を継承できなくなる日が来れば、バラク・オバマ候補がテッド・ケネディーの”嫡子”としてケネディー家の神話を引き継ぐというイメージが出来かかっていたタイミングだったからです。(言うまでも無くテッド・ケネディーやJFKの娘のキャロライン・ケネディーはオバマ候補を支持しています。)

若し「バラク・オバマ候補はケネディーの”嫡子”である」というイメージが完成した後にオバマ候補が大統領になったとしたら、それは投資家にとっても重要なイベントだと僕は思うのです。なぜならそのイメージはオバマ候補にユニークなpermission(許可証)を与えることになるからです

そのパーミッションとは何か?

それはつまり「大きな改革をして良い」という許可であり、「政治を変えて良い」という認可なわけです。

いま極論を恐れずに言えばアメリカの政治、ないしは経済運営というのは程度の差こそあれ、基本的には1980年代にレーガン大統領が打ち出した価値観というのを引き摺っており、現在も基本、そこから大きく逸脱していません。

でも若しオバマ候補が大統領に選ばれたら、彼はそのレーガン的な世界観からステップ・アウトするというユニークなマンデートを賦与されることを意味すると思うんです。

「それでは具体的にオバマ候補はどんな大統領になるのか?」という点ですが、これは僕にもイマイチ良く見えていません。でも既に見えている部分もあります。それは彼は:

1.ウォール街
2.テキサスのオイル・パッチ

などの産業資本からの影響力の埒外にあり、それらのspecial interest groupsからのプレッシャーを意に介さない大統領になるだろうという点です。(=これはここまでの選挙戦の彼のファンディング・ソースを見れば一目瞭然。)

ウォール街やダラス、ヒューストンの方を向かずに采配が揮えるということは大統領としての裁量の度合いはかなり広がるわけです。
2008/05/21のBlog
オンライン・ゲーム市場に関するレポートをUPしておきました。

中国の震災に対する弔意を表するということで、中国では全てのエンターテイメントを3日間自粛という措置が取られました。企業によっては(=例:パーフェクトワールド)それが新しいゲームのローンチ・スケジュールを狂わせてしまったところもあります。

また各社のHPも白黒(写真参照)になっているんです。

今回の出来事でシナなどのニュース・サイトは一段と重要性が認識されたと思います。逆にオンライン・ゲーム各社は折角の好決算の勢いをそがれてしまった観があります。

ただ、震災はいずれ復興するわけですから、ネトゲ業界の好ファンダメンタルズもいずれ評価されるだろうと思っています。




アグリアに新しいニュースがありません。監査法人が去年の決算の監査に入ったというニュースが出たきりで、それ以来、貝の様に口を閉ざしています。主幹事証券からもコメントはありません。

こういう展開になると次に起こりうる出あろうことを一応心配しておく必要があると思いますので、シナリオを考えておきます。

先ず期日(6月末だと思います)までにSECに決算書類(2007年会計報告)が提出できない場合、書類提出義務がdelinquentとなり、ティッカーの横に注意マークがつきます。そして暫くの猶予期間の後、上場廃止になります。

注意マークがついた時点で機関投資家はそのような銘柄をポートフォリオに入れておくことは社内のウケが悪いので皆、ぶん投げると思うんです。その場合、株価が1ドルを割る、、、、なんてことも可能性としては覚悟しないといけません。

株価が1ドルを割って一定期間低迷すると、今度はナスダックの上場基準に抵触しはじめると思うんです。

いずれにしても最後はピンクシート(スクリーンでの通常の電子取引ではなく、相対取引)になります。そうなると処分ひとつもままならない事になるわけです。

僕自身は過去に自分の持っている銘柄がピンクシート取引になった場合も何度かありますのでそうなっても「ドキッ」と驚かないですけど、それは米国で取引している上、証券会社に勤めていたという事で勝手がわかっているからそうなわけで、普通、一般の投資家は、やっぱりびびると思うんです。

まあ、そういう展開になれば現経営陣もいま守ろうとしているもの(=自分のエクイティー・ステイクの稀釈化)以上に大きいものを失うと思うんです。だから冷静に判断すればグダグダ内紛を続けているのではなく、サッサと示談した方が得にきまっています。

迅速な対応を期待したいですね。
2008/05/20のBlog
ザナイン(NCTY)が第1四半期決算を発表しています。

売上高:6270万ドル(コンセンサス5810万ドル)
EPS:46セント(コンセンサス32セント)

今回の決算から社長とCFOが新しい人になります。CFOは旅行中だったので社長のシャオウェイ・チェン(写真:CCTV、CDC、マッキンゼー)がカンファレンス・コールを仕切りました。元アナウンサー出身だけにトークは立て板に水を流すような感じでしたけど、財務の細部に関しては未だもうひとつといった印象でした。

以下はカンファレンス・コールでのディスカッション:

自社製作のゲームに注力している。現在のインハウス・デベロッパーは130人。目下の自社製作ゲームの期待作は『ジョイフル・ジャーニー・ウエスト』。今後は一年に2~3のペースでインハウスの新ゲームを出してゆく。

今期のグロスマージンは47%で、横這い。営業費用は急減している。『グラナド・エスパダ』を発表した際のセールス&マーケティング費用が今期は減ったこと、『ギルドウォーズ』のインペアメント・チャージ(売れ行き不振のゲームの取得簿価を損金計上して下げること)が無くなったのが貢献した。

営業マージンは26%だった。12月期は19%で去年の1Qは27%だった。

(29% 23% 29% ストックオプションを除いた数字。)


Q&A

WoWのACU 3月の数字は結構強かったのではないか?
地震のインパクトは?
2Qの見通し。


PCUの月々のブレイクダウンはしない。
『BC』のリアクションはポジティブでヘルシー。
1Qは普通チョッと季節的に弱いのだか今年は良かった。
2Qになってから1Mil.ユーザーを超えることが出来た。
地震については弊社に限らず全てのゲームのユーザー数が影響を受けているはず。
どのくらい急に戻ってくるかはわからない。
でも地震が起こる直前まではとても強い数字だった。
WoWは都会型のゲーム。

パイプラインのローンチ・プランに影響は出るのか?

「アトランティカ」をライセンシングした。今年後半。
もうひとつインハウスのゲームも今年後半。
地震そのものはローンチには関係ない。

『オーディション2』のローンチ・スケジュール
トレードマークの問題あるか?
『オーディション1』の顧客取れるか?


G10への投資でT3へのテクニカル・サポート出来る。
6月2日に上海にチームが来る。8月までには出す。
中国ではトレードマークを申請しても2年から3年は政府が認めない。
『オーディション1』はとても成功している。
カジュアル・ゲームではブランドがとても大切。
『オーディション2』では更に優れたコンテンツ、ムーブメントあり。
PWRD、オールフリー・モデル。アイテムもフリー。
『オーディション1』はPWRDに客を取られていない。パイが拡大している。

『FIFAオンライン』なぜディレイしている?

「1」から「2」へスウィッチしたのが一因。デベロップメント・チームがEAと協同している。
フィードバックはとてもポジティブ。パブリッシング・ライセンスを申請、まだ許可が下りていない。これが主因。PWRDのストラテジーはNCTYのストラテジーを変更することにはならない。数週間経つけど、『オーディション1』が悪影響を受けている様子はない。
PWRDと『オーディション1』での経験を良く観察し、良いところを取りたい。

2Nd エクスパンション・パック何時出る?
『SUN』なぜ良くない?


『ラス・オブ・ザ・リッチ・キング』は、まだ欧米でも出ていない。
でも同時ローンチか、すぐローンチが予想される。だからパブリッシング・ライセンスは前倒しで申請する。『BC』は既にフル・サーバー・キャパシティーになっている。だから新しいサーバーを追加しないといけない。『SUN』と『GE』がタフな1Qに成長したということは良い。コンテンツ・アップグレードを繰り返したことが良かった。ローカル・サイトのオープンも良かった。

ブリザードとの契約更新への懸念

『WoW』契約は6月09年エクスパイア。エクステンションのディスカッションは鋭意続行中。タイムテーブルなし。プロプライエタリー・デベロプメントは3つの都市でやっている。

成都のデベロップメント・センター大丈夫?。

問題なし。

中国のゲーム市場がコンペティティブになるにつれ、グランド・プロモーション(インターネット・カフェに行くこと)が増えている。2Qは新しいローンチは無いけど、販売促進費用は増える可能性がある。


エタノール株が動意付いています。

昨日の立会いではアヴェンティン・リニューアブルズ(上のチャート:AVR)は+25%、ヴェラサン(下のチャート:VSE)は+18%でした。

エタノール株が噴いた直接の理由はパシフィック・エタノール(PEIX)+60%が好決算を発表し、カンファレンス・コールの中で「零細業者が淘汰されつつあり、エタノール精製工場の乱立は今後収まる。従ってマージンは改善する」と発言したことが原因です。


エタノールについては前回の勉強会でも喋りましたし、『ダイヤモンド・ザイ・オンライン』への記事でも数回にわけて掲載中です。

僕がなぜエタノールに強気か?というと先ずエタノールはアメリカの消費者に既に現在、大きなコスト・セービングス、つまり恩恵をもたらしているからです。

エタノールが混ぜられなければ、ガソリン代は今頃、もっと高騰していたはずです。エタノールの卸売り価格とガソリンの卸売り価格の間には75セント以上の差があります。だから売る側、つまりブレンダーとしてはエタノールを目一杯混ぜた方が仕入れコストが安くなり、マージンが改善するのです。また仕入れコストが下がった分の一部は末端価格が比較的低く抑えられるという形で消費者にも恩恵をもたらしています。

今のところ米国の多くの州ではエタノールは10%までしか混ぜられません。でもE85(ブレンド率85%=特別のエンジンを必要とする)の場合、全米平均レギュラー・ガソリン価格$3.80に対して$3.18あたりで取引されています。つまりE85の方が60セント以上も安いわけです。

エタノールはレギュラー・ガソリンよりオクタン価が高いのでプレミアム・ガソリンを作る際のブレンド材料に使われます。ですから単にコストが安く押さえられるということ以上のマージン効果(プレミアム・ガソリンの方が高く売れるから)があるわけです。





2008/05/19のBlog
[ 21:52 ] [ マクロ・ストラテジー ]
アルゼンチンの国民が大挙してペソをドルに換金しているそうです。

過去2週間でアルゼンチンの政府は10億ドルにのぼる為替介入をし、ペソを買い支えたそうです。

アルゼンチンと言えばブラジルと並んでラテン・アメリカの代表的な農業国で、いまのような穀物相場のブームでは当然、潤っていないといけない国です。でもクリスティーナ・キチネル大統領の率いる政府は農業セクターに莫大な関税をかけるなどの政策でこの商機を逃してしまっています。アルゼンチンの農家はこの政策に反対してストを敢行しています。

右に掲げたのはIMFのデータによるインフレ率(年初の勉強会の資料として作成しました)ですけど、今は更に23%程度まで昂進しています。なお、アルゼンチンのインフレの公式統計はかなり操作されているというのがエコノミスト間でのコンセンサスになっており、実際のインフレ率は更に高い筈。
ところで若しアルゼンチンに通貨危機が来たら、僕はContagionがベトナムへ飛び火することを心配します。

その理由はベトナムも25%近いインフレに苦しんでいるからです。

もちろん、通貨を巡る状況はアルゼンチンとベトナムでは大違いです。ベトナムでは「ドン不足」という事が言われており、「ドルが余っている」というのが一般投資家の理解です。

本当にそうでしょうか?。

若し金融システムに対する不信感が強まれば、「ドン不足」など一瞬にして吹き飛ぶと僕は考えます。ポイントはベトナム国民や今ベトナムに投資している投資家は未だ通貨危機を経験したことの無い人が殆どだということです。

低迷するホーチミン市場が底入れする前提条件として一回、リパトリエーションが無事おこなえるのかどうか、ベトナムの金融システムが試されることが「通過儀礼」としてどうしても必要になるでしょう。
『ダイヤモンド・ザイ・オンライン』に新しい記事が掲載されました。

PS:掲載記事でもチョッと言及されているグーシャン(GU)ですけど、今、アメリカの投資家はディーゼルの市況の高騰に注目しています。とりわけ中国の震災復興需要でディーゼルが不足するのでは?という思惑が出ています。僕はこういう目先的なストーリーで付和雷同的に売り買いするのは邪道だと思うけど、、、もしかするとグーシャンの株価が跳ねるかも知れませんね。
[ 20:59 ] [ コミュニティー連絡事項 ]
新しいレポートがUPされています。
しかし金融に対して厳然たる規律を守り続けてきた、「プロ中のプロ」であるシャイロックはアントニオとのディールにおいて自分のルールを曲げてしまうんですね。

そのルールとは「あくまでもソロバン第一主義」ということです。

アントニオとのディールでは金利ではなく、1ポンドの肉というコラテラル(担保)を要求します。人肉など貰った者の立場からすればサカナの餌くらいにしか使い道は無いわけで、これは明らかにエモーションに任せて結んだ、不合理なディールなのです。

 * * *

『ベニスの商人』は反ユダヤ主義の見地からはとても「取り扱い注意」に属する、難しい劇です。「こういう劇は、そもそも上演すべきではない」という意見もあると思います。

確かにここで描かれているシャイロック像というのはとてもユダヤ人をネガティブに捉えていて、気の毒という気もします。

それではシェイクスピア自身はこの宗教上の偏見をどう考えていたのか?、、、その問題について息子の属していた地元のシェイクスピア劇団の主宰者のボブに聞いてみました。

彼の考えは「シェイクスピア自身のユダヤ人観は兎も角、シェイクスピアが『ベニスの商人』を構想したのは興行的成功を目論んだものであることに違いない」というものです。

彼によるとシェイクスピアが活躍した時代の初期にはロンドンにはクリストファー・マーロウという劇作家が居り、興行成績ではマーロウの方がいちはやく成功者としての地位を確立していたのだそうです。

そのマーロウが『マルタのユダヤ人』という台本を書いて、これが大ヒットしたのだそうです。『マルタのユダヤ人』ではユダヤ人が滑稽で卑しい存在として描かれており、これが当時の観客にバカ受けしたのを見てシェイクスピアは人種偏見という題材が観客をすこぶる鼓舞するテーマであるという印象を強く受けます。

その後、マーロウが若くして事故死(?)するとシェイクスピアはマーロウが手掛けたテーマというのを次々に模倣し(パクったというと言葉が悪いのですけど、台詞などでも極めて酷似したものが随所に出てくるのでボブに言わせると「無意識的にしろ、凄く影響されたことは事実」らしです)、作品として発表します。『ベニスの商人』はそうやって『マルタのユダヤ人』から7年後に上演されたわけです。

そう言うと何だか大シェイクスピアを貶したように聞こえるかも知れませんけど、それはボブによると当時のプロダクション・システムによるところが大きいのだそうです。

つまり当時は映画とかの娯楽がありませんでしたから芝居というのはとても重要なエンターティメントであり、膨大な量の新しい芝居がどんどん上演されました。役者さんによっては1ヶ月で20の違った芝居を演じたという記録もあります。つまり粗製乱造に近いわけです。ボブは「ちょうどいまのテレビ・ドラマみたいなもんだよ」と言っています。だから例えばリアリティーTVというフォーマットが成功すると次々類似のものが出るし、刑事モノとか救急治療室(ER)モノが受けるとなると皆、それを模倣するのと同じような感覚なのだそうです。

もちろん、そこはシェイクスピアのことですから『ベニスの商人』にも今日書いてきたようないろんな人間模様なり複数の交錯するサブプロット、観察みたいなものがてんこ盛りになっているわけです。でも「宗教の問題を取り上げる」という事に関してはシェイクスピアが「自分はこれを言いたい」という意見が最初にあってその題材が選ばれたのではなく、採算面での打算からあてがわれたテーマである可能性が強いということです。
だからシャイロックは享楽生活で散財したバッサリオに対して、友情からお金を融通するというアントニオのやり方には職業上の信条として許せないものを感じるわけです。つまりユダヤ人から金融業を取ってしまったら、後は何も残らない、、、そういう切迫感から謹厳な態度で交渉事に臨むわけです。

その場合、あくまでも大事なのはひとつひとつのディールのソロバン、つまり採算性であり、友情や同情の入る余地はありません。

一方、アントニオにしてみれば、シャイロックのそういう価値観は「紳士的」では無いし、「粗野」なわけです。

つまり『ベニスの商人』ではそういう二つの金融業を巡る価値観が激しく激突し、抗争するわけです。

 * * *

ここでチョッと脱線するけど、最近のソヴリン・ウエルス・ファンド(SWF)に対する一般人からの関心の高まりというものに僕の想いは飛ばざるを得ないんですね。つまり今の人は金利を取ってはいけないという所謂、イスラム金融を何か特別なものという風に捉え、それを異質なもの、ないしは遅れていると捉える場合もあるし、果ては何かの魂胆のある資金ではないか?と言う風に畏怖する人間すら出てくる始末。

でもここまで書いてきたようにクリスチャンがusuryを営むことを許されず、それをユダヤ人にアウトソースした時代もあったわけで、SWF脅威論とかには単なるファイナンスの手法としての差異以上の、宗教上の偏見とかを感じてしまうんですね。

(因みに僕はSWFとは過去20年来の付き合いですから大抵の方よりはそれらのファンドの在り方という事に関しては詳しいです。ひとことで言えば脅威論とかはナンセンス。)
しかし『ベニスの商人』の登場人物の中でもとりわけUnhappyなのがメインのキャラであるアントニオとシャイロックの2人なのです。

息子:「お金持ちってのは、そんなにUnhappyなものなの?」

僕:「そうだね、どんなにお金が手に入っても、「もっともっと」という風に欲が満たせない人だけが巨万の富を築けるという風に考えるひとも居るよ。」

息子:「シャイロックは、さしずめそのタイプだね。」

 * * *

数ある登場人物の中でアントニオとシャイロックの2人がとりわけUnhappyだという事は僕にとっては教訓的だと思うのです。なぜならこの2人はバンキング(金融業)を生業としているからです。

シェイクスピアの時代にはお金持ちのキリスト教徒にとってお金というのは融通するものではなく、あげるものでした。だから金利(Interest)を取ってお金を貸すという仕事は卑しい仕事で、異教徒(Infidel)のユダヤ人だけに任された職業だったのです。

もちろん、それは表向きの問題であって、キリスト教徒でもアントニオのように金融めいた仕事をする人は居ました。でもそれはあくまでもMerchants and bankersなのであり、その場合、実際にやっていることの殆どがファイナンス業でも表向きにはmerchant、つまり貿易という実業を営んでいるというフリをする必要があったのです。

もちろん、ユダヤ人であるシャイロックにはそういう気取った取繕いをする余地は無かったし、人々から見下されたusury(高利貸し)という業態だけが自分の存在し得るニッチだったわけです。

従って高利貸しには高利貸しなりの美意識というものがあり、シャイロックはそういう自分に課したプロとしてのdiscipline(規律)を堅持しながら業容を拡張してゆくのです。
まあそうは言っても16才というのは未だ半分子供ですから子供っぽい葛藤というのもあります。

同じ演劇部の上級生の女子生徒達からはうちの息子はゲイっぽいから、アントニオは「はまり役」だと言われたことを本人は少し気にしていたようです。家内にそれを相談して:

息子:「セーラとデヴンから、そう言われたんだけど、僕って同性愛者的に見られるのかな?」

こういうときの家内の意見というのはチョー屈託が無いのです。

家内:「それって、すごいじゃん。やったね、あなた。女の娘ってのは中性的なキャラにムチャクチャ熱を上げるものなのよ。だから徹底的に利用した方が勝ちよ。」

家内:「ルドルフォ・バレンチノもアラビアのローレンスもデビッド・ボウイも中性的なキャラだからこそ人気化したわけでしょ?。研究しなさい、そのへんの仕掛けを。」


 * * *

『ベニスの商人』に流れるもうひとつの根底的テーマは言うまでも無くお金の問題、そしてそれに絡んだ宗教の問題です。

『ベニスの商人』に登場するキャラに共通するのは、皆、お金というものが絡むことによってそれらの人の境遇が惨めで陰気なものになっているということです。例えば大富豪の資産を引き継いだポルシャは父の遺言によって自分の自由意思で結婚することを許されず、父の定めたテストに合格した相手だけと結婚できるという条件を課せられます。(有名な黄金と銀と鉛の3つの箱を求婚者に選ばせる試験のことです。)
上の息子はソフォモア(高校2年生=日本の高校1年生に相当)ですが、高校の演劇部に属しています。

きのうは『ベニスの商人』の公演の最終日でした。

公演終了後に一部の役者を舞台に呼び戻し、観客との間でQ&Aセッションが持たれました。

このくらいの年頃の子を持つ親の読者の方は察して頂けると思うんですけど、段々、親子の会話が難しくなる時期ですよね。

で、親の知らない思わぬ事実を知らされて「ぎゃふん」と面喰らうことも多々あります。
(前回の公演では息子の書いた脚本で家庭崩壊を描いた作品でしたけど、最後は厭なキャラの父親が殺されるというショッキングなエンディングでした。

観客とのQ&Aで演劇部を指導する先生が稽古の裏話を披露しました。息子は『ベニスの商人』のタイトル・キャラクターであるアントニオ(ユダヤ人の高利貸し、シャイロックに危うく胸の肉を1ポンド切り取られそうになる、例の主人公です)役を演じたわけですが、配役を言い渡された開口一番の質問が:

息子:「せんせい、アントニオは同性愛者として描くんですか?、それともフツーのキャラで行くんですか?」

先生:「そうね、今回はフツーのキャラで行こうか。でも同性愛者としての陰影が醸し出せれば、パフォーマンスに深みが出るわね。」

 * * *

『ベニスの商人』は過去にも何度かいろんな国の劇団のパフォーマンスを観たのですが、アントニオがゲイだという解釈に基づいてこの作品をプロデュースする手法があることは僕は不勉強にして知りませんでした。

(親バカかも知れないけど、最初の稽古のときそういう質問が出るというのは、「これって、チョッとすごいな」と感嘆してしまいました。)
2008/05/16のBlog
[ 09:56 ] [ マクロ・ストラテジー ]
唐突な話ですけど『徒然草』を読むと兼好は自分の生きている時代を「末世だ」という捉え方をしているます。

彼の人生観や美意識、自然観というものは物事のtransiency(はかなさ)というものがベースになっています。「末世だ」という観念があるからこそ、これらの感覚が研ぎ澄まされるわけです。

これは何も日本の古典文学に限らず、The end of the world.という考え方は西洋とかにもあります。

兼好が生きたのは確か1300年代だと思うけど、「末世」から既に700年も世界は続いているわけです。

つまり世界の終わりは美しいけど、、、世界はカンタンには終わってくれない。だから僕など毎回相場を間違え、ブザマな醜態を皆さんの前で晒しているわけです。

 * * *

そうは言いながら、例えばアル・ゴアの『不都合な真実』とかを見ると「あちゃ~っ。世界が終わりつつある!」と僕も焦ってしまいます。にんげん、いろいろ知ると知識が増えた分だけ世の中の見方がペシミスティックになります。

これは株の世界では「取り扱い注意」なメンタリティーです。

なぜなら、ちょうど投資家はブル相場の絶頂でカンカンの強気になるように、弱気相場の真ん中では全ての物事を悪い方、悪い方へと考えてしまう傾向が出るからです。

いまならさしずめ「世界はサブプライム問題で資本市場がでんぐり返っているから、景気は二度と良くなりっこない」とか、「ありゃまぁ!このインフレの酷さはどうだ!二度と物価は下がらない」とか、すぐそういう風に考えてしまうんです。

でも我々がつい最近経験した過去を振り返ってみただけでも、そういう考えが正しくないことは明白です。例えば9・11のテロでワールド・トレード・センターの2つのタワーが崩れたときには僕も「世の中は一体、どうなってしまうんだろう」と本当に肝を潰しました。あのときの衝撃にくらべれば、、、、SIVがどうのとかモノラインがどうのとか、、、「何ですか、それ?」って感じですよね。

大体、投資家というのは物忘れがひどすぎます。昔起こった、怖い事件は皆、きれいさっぱり忘れて、いつも「いまほど悪いときは無い」と宣言できる、、、、、その感覚が僕には到底納得できないわけです。

そういう僕だって物忘れはひどいです。だから忘れないようにひとつひとつの相場の事件はアタマに焼き付けるように心がけているんです

野次馬、、、って言うんですかね、僕は「或る会社が倒産した!」とかというニュースを聞くと、すぐオフィスを出て夢遊病者のようにその倒産した会社のビルの前まで行くんです。ドレクセル・バーナムが潰れたときはウォール・ストリートのドレクセルの旧本社の前まで仕事放り出して行ったし、エンロン事件の絡みで証拠隠滅を図ったアーサー・アンダーセンが潰れた日にもアヴェニュー・オブ・ザ・アメリカスのアーサーのNYオフィスの入っているビル(旧スミスバーニー・ビル)まで行って、プラカード持って行進しているアーサーの従業員で騒然としたロビーにズカズカ入っていきました。

そして暫くじっとそこに佇み、「なんでこうなっちゃったんだろう?」ということを自分なりに反芻し、その場のムードにどっぷりと浸ることにしているんです。

あ、山一が倒産した朝はたまたま日本に出張していたので朝一番に出勤してくる山一の社員のひとの表情を見ようと思って八丁堀(のあたりだったと記憶しているけど)の山一の本社の前まで駆けつけました。

山一の方々はみんなTVカメラから顔をそむけるようにして急ぎ足で中へ入っていきました。そんなその場の雰囲気を「ふう~っ」と胸いっぱいに吸い込んで、ムードに浸っていたら、テレビ局の人が:

「あの、失礼ですが、山一の関係者の方ですか?」

と街頭インタビューしてきました。

僕:「見えますか?、ボク、山一のにんげんに?」
アナウンサー:「なわけ無いですよね。失礼しました。」
(他のTVクルーに向き直って)「おい、違うってよ。他を当たろう!」

 * * *

僕がなぜこのような体感主義を主張するか?というと、不況の記憶、相場でヤラレた記憶、パニックの記憶、、、そういったものをきちんと整理してひとつひとつ自分のアタマに刻み込まないとにんげんは忘れやすい動物だから、次の予期せぬ事件に出くわしたとき、すぐ感情に任せて意見を決めてしまうからなのです

われわれがやらないといけないのはそうではなくて、物事のシークエンス(sequence=つまり順序)というものを冷静に見極めながら次におこるであろうことを予期(anticipate)しないと駄目だということです。

穀物の値段が上がれば農家はウハウハ儲かるんだから、もっとその不足している作物を次のシーズンに植えるにきまっています。

だから、いま我々が予期しないといけないのはインフレが一段と酷くなることではなく、ソフトランディングなのです。


 * * *

PS:石油ですか?、確かに石油は有限ですからチョッと話が違います。でも今ペトロブラスが発注しているウルトラ・ディープ・ウォーターのリグの数をかぞえれば、あなただってまんざら石油も有限ではないという気になりますよ。



[ 00:58 ] [ 中国株 ]
よく目を凝らして見ると、火星人来襲の片鱗があることに気付く今日このごろです。

例えば典型的な火星人銘柄であるKUNとかがミョーチクリンな動きをし始めている、、、。(この銘柄が良いですよ、と勧めているわけではありません。この株は癖の悪い株ですから避けること。くれぐれも勘違いのないように。)

いよいよ盆踊り大会の開幕か?!”#$%&、、、


中国の地震で被災された方々の写真とか見ると心が痛みます。
早く一人でも多くの方が救出されることを祈っています。

さて、その中国の地震なのですけど、災害を契機とする世論の転換を指摘することは不謹慎かも知れませんが、アメリカではこの災害をきっかけにして中国に対する評価がグ~ンと上がりました。その理由は中国政府の迅速な対応、世界に対するオープンな報道、地震が起きたらすぐにトップが現地入り直々に支援を指揮しているさま(ハリケーン・カトリーナのときにバケーションからなかなか帰らなかったどこかの国のリーダーとは、随分、違う初動です)、、、そういうのを見て、「おれたち、中国のことをボロクソに言ってたけど、、、ある意味、アメリカよりスゴイ!」というリスペクトの念が生まれているわけです。

NYタイムズとかWSJとか、普段中国に批判的で辛口なメディアもベタ褒めに褒めている。

こういう事は株には一見、関係ないようで、、、実は関係していると僕は思うんです。だからこそ、本国市場のモタモタを尻目にADRはビュンビュン値を飛ばしているわけ。

もちろん、大前提として業績がinsane(ビョーキなくらい)に良い!ということが必要なわけですけど、第1四半期の決算がどういう感じで出てきているかは過去の個々の銘柄のエントリーを読んでいただければわかると思うんです。

(皆さんは米国株の決算は余り追っていないと思うので比較のためにコメントすると、アメリカ企業の決算はとりこぼしがとても多いです。ADRとは対照的。)


中国株ADRブームですか?、、、こんなの序の口でしょ。


 * * *

火星人来襲への『傾向と対策』

ソーフー(SOHU)、グーシャン(GU),ヴィジョンチャイナ(VISN)などの先駆けした銘柄をラッキーにも持っていた人へ: 

→未だ売るのは早いです。粘ること。僕は一株も売ってません。

ソーフーに関しては、次の決算(2Q=発表は8月ごろ)がひとつの利食いの山場でしょう。

グーシャンに関しては次の決算(2Q=発表は8月ごろ)発表時に来年度の工場拡張計画が明らかにされるので、それ次第で身の振り方を決めます。

ヴィジョンチャイナ(VISN)に関しては稼働率がまだまだお話にならないくらい低いのでアップサイドは幾らでもあると思うんです。アホールド。

いまやらなければいけないこと: 

→とりあえず、ネトゲです。ネトゲは既に決算が出たところはどこも数字がビシビシに出ている、、、。なのでこれから買うならパーフェクト・ワールド(PWRD)とかザナイン(NCTY)とかを先ずしっかりモノにしたいと思っています。

信念が必要なシチュエーション:

→決算発表後、今日、押しているチャイナ・デジタルTV(STV)もフラフラ惑わされず、断固買いでOKです。決算は立派な数字なわけですから。

好決算が出たにもかかわらずメリルのアナリストがダウングレードしたので株価がモタモタしているホーム・イン(HMIN)なども迷わず買っていいと思います。




2008/05/15のBlog
今年の第3四半期にエクソンがブラジルのカリオカ油田(ペトロブラスが最近、巨大な発見を発表しています)に隣接する鉱区、「BM-S 22」の試掘を開始します。

僕の考えではエクソンが若し「BM-S 22」で石油を掘り当てたら、結構話題になると思うんです。その理由は:

1.エクソンは「BM-S 22」のリード・マネージャーであり(JVパートナーはシードリル、ヘス、ペトロブラス)、「大本営発表」でない情報が得られることを意味するから。

→ペトロブラスの「発表」が本当に凄いのかのひとつのコンファメーションになる。

2.エクソンの「BM-S 22」における生産のエコノミクス、ならびにロジスティクスにかんする考えを聞くことはペトロブラスの一連の油田発見の「本当の価値」を精査する際に貴重なセカンド・オピニオンを提供することになる。

などによります。

とりわけウルトラ・ディープ油井(海底3000メートル)の採算性に関してはまだまだ懐疑論が多いです。でもエクソンがいけると判断したのなら、恐ろしい勢いで設備投資、調達合戦が始まることはほぼ間違いないです。

現在世界で21あるウルトラ・ディープ油井向けリグのうち、17に関してペトロブラスはトゥピ油田向けとして徴発したい考えでネゴシエーション中です。



ウルトラペトラル(ULTR)がアナリスト・デーを催しました。以下はそのハイライト。

ブラジルにはアメリカの「ジョーンズ・アクト」に似た法律があり、石油探索作業ではブラジル船籍の船を優先的に使わないといけない法律がある。また、ブラジルで一隻建艦すると、ご褒美でもう一隻、「国内扱い」の枠を呉れる。だからブラジル国内で建艦された船を多く持っている会社はペトロブラスのビジネスを獲得する際有利。

ペトロブラスは向こう6年でPSVやリグのフリートを倍増する計画。

ウルトラペトラルは必ずこのビジネスを得られる。その理由はPSV子会社はブラジル籍だし、ブラジル国内で建艦しているから。ブラジルのPSV市場にはスポットのビジネスは無い。


北海油田でのPSVはスポット市場がある。ここは高度な市場であり、敷居が高い。

ウルトラペトラルは2010年までに12隻のPSVを投入する。今は6隻。

稼動状況の内訳:

ブラジル2隻
北海2隻
スポット(北海)1隻

ペトロブラスのビジネス・プランではひとつのリグに1.7隻のPSVが必要となる。150のリグが2010年までに計画されているから255隻のサービス船が本来なら必要。でも2010年までのPSVの建艦計画は113しかない。だから将来、PSVが逼迫する。

バラ積み船はいまロックインされてしまっている長期契約が切れるとレートが$29000(去年)から$57000(今年後半)へジャンプする。

河川のバージのビジネスにつぃては8%のキャパシティー追加が予定されている。従ってキャパシティーにも、価格にも余り変化はない。コストはちょっとアップしている。
現在の18.5Mil.のEBITDAが今後10%上がる程度。

オフショアのPSVのビジネスは稼動実績で言うと:

去年:4.7隻
今年:5.2隻

だから今年のキャパシティー増はほんの少し。でもデイ・レートは大幅に変わる。

ペトロブラス、カーギルが最大顧客。

大豆のボリュームはブラジルが大きいのでアルゼンチンがストしても大丈夫。

去年は夏まで降雨量は不自然ではなかったが突然旱魃になり河川の水位が下がった。今年もその意味ではわからない。15年サイクルで河川の水位が下がる。でも航行不能になるのは1年のうち3ヶ月だけ。その場合、鉄鉱石だけが影響受ける。なぜなら大豆は季節的にその頃には運び終わっているから。
シナ(ティッカー:SINA)の第1四半期決算が発表されました。

売上高:7130万ドル(コンセンサス6730万ドル)
EPS:33セント(但しノンGAAP、コンセンサスは27セント)

ガイダンス

第2四半期売上高;8800~9000万ドル(コンセンサス8156万ドル)

今期のオンライン広告は+51%成長。l

ヴァーティカルでは:

自動車
ファイナンス
不動産

業界に注力している。

この3つの業種で広告収入の56%を占めている。
実際、成長の80%は上の3つのセグメントからきている。

地震の直後に1億ページビューを達成した。ニュース・サイトとしてのシナの重要性が際立った。また被災者への募金でも3000万ドルが既に集まっている。

モバイル・ビジネスは+16%のQtoQ成長だった。

36%広告主あたり売上増
11%カスタマーベース増

自動車+88%
金融+139%
不動産+82%

総売上の67%がオンラインアド。

+24%営業費用増 →コストの管理は厳格。


バランス・シート上のキャッシュは5.1億ドル。
今期のフリー・キャッシュフローは2300万ドル。

Q&A
 
Q:オリンピック前に価格を値上げするのか?

A:2Qは4月1日から値上げした。これは一般の値上げ。

オリンピック向けは全然違うプライシング・ストラクチャ。需要と供給によって価格を決める。

広告に関しては今期は約50%成長、2Qは1Qより高い成長、3Qは2Qよりさらに高い成長、でも4Qはどうなるかわからない、、、そういう流れ。

EハウスとのJVについて。

不動産というのはローカルだからローカルのインプットが必要。将来の大きいアップサイドを期待している。


Q:オリンピック関連の特需について。

A:2Qは未だオリンピック関連の広告は少ない。3Qがビッグ。

チャイナ・デジタルTV(ティッカー:STV)の決算が発表されました。

売上高:1740万ドル(コンセンサス1590万ドル)
EPS:19セント(コンセンサス16セント)

ガイダンス

第2四半期売上高:1750~1950万ドル(コンセンサス1795万ドル)

2008年売上高:7900~8400万ドル(コンセンサス8133万ドル)

カンファレンス・コール要約

新ビジネスにリソースを投入しはじめている。
新ビジネスの現在の従業員数は70人。年末までに120人。投資額は500万ドル。
PCTVとエレクトロニック・プログラム・ガイドを開発中。
デジタルTVゲーミングを研究中。インテル、マイクロソフトと提携した。

豪雪は影響なし。今期は230万ユニットのスマートカードを出荷した。マーケットシェア第一位は維持できている。

政府はケーブルテレビのデジタル化に関して新しい方針を去年の第4四半期に出した。それによると2010年までに完全デジタル化を目指したい考え。税控除などの奨励策がある。VASやDTVを実践するケーブル・オペレーターには価格を自由に設定することが許される。これがインセンティブ。

HDTVは一部都市で開始される。

CCTVはオリンピックのデジタル放送を無料で提供する。従ってケーブル・オペレーターは早くデジタル化した方がコンテンツ費用が安くなる。

地震の影響なし。

今期は前年比+65%売上成長。前期比では▼11%。今期のグロス・マージンは80.9%、去年の1Qは83%だった。去年の第4四半期は79.8%だった。


今期の営業マージンは59.1%。去年の第1四半期は64%、去年の第4四半期は54%だった。去年の第4四半期のマージンが悪かったのは上場費用が嵩んだため。

今期競合他社の一部は価格競争に入った。しかしチャイナ・デジタルTVのASPは下がっていない。一方、ユニットコストは下がっている。10.46人民元から8.09人民元へ。

DSO 44日 ノーマル
今後も大体、このへん。

Q&A

Q:ガイダンスでは40から50%の年間成長となっているが、1Qと2Qのランレートは60%だった。ということはだから2Hスローダウンすると見ているのか?

A:会社が大きくなるにつれて季節要因はだんだん小さくなる。四半期ごとの成長率のブレは小さくなる。四半期ごとのパターンは平準化する。去年の第4四半期はとりわけ売上高が伸びた。それが例外なわけで、ビジネスがスローダウンしているわけではない。

Q:サテライトTVは競合するのか?

A:山岳地帯などはサテライトTVでカバーする。政府の意図は都会でディッシュを立てると違法。


2008/05/14のBlog
[ 09:34 ] [ 相場のテクニック ]
皆さんから何度か訊かれたことですけど、ポジティブ・サプライズとかネガティブ・サプライズとは一体何か?をちゃんと定義しておきたいと思うんです。

ウォール街で「ポジティブ・サプライズ」と言う場合、直前の市場参加者の予想ないし期待する数字に比べて、良い決算が入ってきた場合を指します。

それでは直前の市場参加者の予想は何処で見れば良いのか?ということですけど、英語版ヤフー・ファイナンス(finance.yahoo.com)で或る銘柄のティッカーを入れてGET QUOTEしてやると銘柄のページが出ます。(このページはとても重宝するページですので是非大いに活用してください。)

次に左側のメニューでAnalyst Estimatesというのをクリックして下さい。

そこで出てくる:

Earnings Estimate

ならびに

Revenue Estimate

のCurrent Qtr(今期)という場所の数字が直近のコンセンサスだと思えば大体、良いでしょう。

ポジティブとかネガティブと言う場合、必ずこのコンセンサスを基準に物事を考えるように習慣付けて下さい。
但し、稀に市場の期待がヤフー・ファイナンスに出ている数字より動いちゃっている場合もあるんです。それは決算直前に「こんどの○○社の決算は良くなるぞ!」式に噂が出て、スルスル株価が上がる場合です。

そういう噂される良い数字のことをウィスパー(囁き)・ナンバーと言います。

だから折角、ヤフー・ファイナンスに出ているコンセンサス数字を上回っても、ウィスパー・ナンバーを超えられなければ、株価は反落する、、、というケースもあるのです。
[ 08:58 ] [ コミュニティー連絡事項 ]
『ザイFX』の記事の続きがUPされています。
ホーム・インズ&ホテルズ(ティッカー:HMIN)が第1四半期決算を発表しています。

売上高:5090万ドル(コンセンサスは4620万ドル)
EPS:7セント(コンセンサスは0セント)

ガイダンス:

第2四半期の売上高:6280~6570万ドル(コンセンサスは6085万ドル)

今年の新規開業ホテル数は従来のガイダンスの160~180軒を改め、200軒のガイダンスに引き上げ。


カンファレンス・コールの要約

売上は去年に比べてほぼ2倍になった。前期から更に33の新しいホテルを開業した。去年の1Qは11しか開業していないので業容の拡張ペースは早まっている。

拡張プランとしては今年は200のホテルを開業したい。これは160~180という以前のガイダンスより加速している。

ホテル展開の機会はいっぱいある。地域的には上海や北京は既にクリティカル・マスを達成している。だから今後は地方都市にどんどん進出してゆく。

新しく建設されたホテルで、既に18ヶ月以上開業しているホテルの利益率は満足のゆくものだ。それらのホテルの稼働率は96%でREVPARは182人民元だ。去年のREVPARは177人民元だったから悪くない。

131のパイプラインのホテルのうち86はリースである。リースのホテルは建設中の初期コスト負担が大きい。

市場シェアの拡大と利益の最大化の両方を狙わないといけない。

地方都市が増えると全社REVPARは下がる。

1Qが拡張に伴う負担のインパクトが一番大きい。後は稼動ホテルが増えるのでベースが増え、影響が軽減する。

マージンの見通しは不変。

コスト環境はインフレ環境下なので苦しい。

豪雪影響終わった。

地震の影響だが25のホテルが地震の影響地域にある。ストラクチャーはOK。でも今後のビジネスへの影響はわからない。

トップスターは依然駄目。REVPARは69人民元。でも3月にピックアップした。4月のREVPARは102人民元。6から9ヶ月でホームインと同じREVPARになる。

51ホテル(26%)が6ヶ月以内の、シーズニングされていないホテルになっている。



Q&A

Q:利幅は下がっているという考え方は正しいか?
地方都市は首都圏と同じくらいプロフィタブルになるのか?

A:確かに下がっている。5~6%程度。理由は開業して6ヶ月以下のホテルが多いから。地方都市でも開業にまつわるコストは同じ。とりわけ償却コストは同じ。だから圧迫を受ける。通年ではマージンは1から2%下がる。幸いなのはレント対売上比ではレントは上がっていない(地方都市の場合)。

Q:地方都市ではHMINのコピーをしているライバルが資金調達に苦しんでいるらしいが、どうか?

A:去年はとても競争が激しかった。今年はそうでもない。
ペトロブラス(PBR)が第1四半期の決算を発表しています。

売上高:469億レアル(コンセンサス469億レアル)
純利益:69億レアル(コンセンサス56億レアル)

今年の生産目標は200万バレルから195万バレルに下方修正。
オフショア・サポート船の都合がつかず、生産が頭打ちになった。
オイルフィールド機器の国内生産化を進めてゆきたい。その一環としてP51はブラジル国内で作った。次の国産リグはP56。これはP51と同じ仕様。
天然ガスの国内需要が増加したのは電力会社における原油から天然ガスへのエネルギーの切り替えが原因。売上減は季節要因。加えてエタノールからの競合も関係している。

オフショアではブロック8、ブロック9、ブロック24の3つで探索活動中。ブロック8では油井のテスト中。ブロック9では2番油井のテスト中。ブロック24では試掘油井がポジションについた。現在はBWオフショアの機材を使用。テストの結果を見て油井設計を調整する。

ペトロブラスの生産した原油はブレント(指標銘柄)より大体10から11ドル程度ディスカウントで取引されている(品質の差によるため)。リフティング・コストは政府の課税率が増えたため上昇した。営業コスト、金融コストの低減が収益成長の主因。

Q&A:

Q:トゥピ油田は何時確認埋蔵量としてカウントされるのか?

A:いろんなファクターに左右される。パイロット・プランが提出され、油井テストが完了し、その後でどれだけ石油が採れるかの確認埋蔵量を確定する。この査定はとても重要であり、どんなプラットフォームを使うか?、どれだけ輸出市場に回せるか?などの細かい点はこれが確定しないとなんとも言えない。2009年から2013年のビジネスプランを今作成している。

Q:08年の設備投資額に変化はあるのか?

A:550億レアル。これにはプリサルトの試掘に必要な予算も含んでいる。
但し今はプリサルトの試掘には余りコストかかっていない。それはテスト油井だから。
2009年にはもっとお金がかかる。

グーシャン(GU)が第1四半期決算を発表しています。

売上高:4750万ドル(コンセンサス4420万ドル)
EPS:19セント(コンセンサス18セント)

売上高は前年比+45%、ボリュームは+19%。

現在のキャパシティー:24万トン
年末までには:40万トンへ

ディーゼル価格は今年政府のガイダンス価格が引き上げられた。
でもディーゼル価格は未だ世界平均よりかなり低い。
化学会社へ植物油の代用品として販売しはじめた。

全社の設備稼働率は86%。但しそれは未だランプアップしていない新工場を含む。既存工場は100%稼動。

営業費用は+44.8%。(インプット・コストの上昇などが原因)

今後もフィード・ストック・コストはインフレなみに上昇する。

粗利は41.7%=不変

販売管理費+26%。

今期から配当開始。

0.41人民元配当
=11.7セント
5月30日に支払い

北京新プラントはうまく稼動している。

上海プラントはほぼ完成。6月に稼動。

今後の拡張計画
重慶プラント
北京プラント=倍増へ
湖南プラント

四川省の地震でもプラントはダメージなし。
停電1日のみ。

安全のため数日稼動をやめる。

地震ではカスタマー、サプライヤーともに影響はうけていない。数日で平常営業に戻る。

新しく化学工場を顧客にした。これは大きい市場だ。ディーゼルより良い値段で売れる。約800人民元高く売れる。

フィードストック・コスト:2280人民元

ASP:5512人民元


寸評:

グーシャンは工期をきちんと厳守して新しいプラントを次々に稼動せさています。その面でウォール街の投資家からだいぶ信任を高めたと思います。また同社は他社が経験しているようなフィードストック(=レストランから出る廃油)のコスト上昇を経験していません。その理由は同社のプロセス・プラントが質の悪い廃油でも再生リサイクルできるからです。他社の場合、フィードストックの不足で設備稼働率が低下するなどの影響が出ています。

今年年末までのプラント建設計画は既に出ていますが、次回の決算カンファレンス・コールでは来年のプラント建設計画を発表する予定です。それが出るとまた株価刺激材料になると思います。


ウルトラペトラルが第1四半期の決算を発表しています。

売上高:6740万ドル+48%(コンセンサスは5230万ドル)
EPS:18セント(コンセンサス14セント)
EBITDA:3426万ドル+107%

今期の決算のアップサイドは主に海運のビジネスが強かったことによります。河川のビジネスに関してはボリュームは前年比で+14%ですが積荷のかなりの部分は河口まで到着していないので今期は売上高には計上できません。

(バージ・ポジショニングのアジャストメント=310万ドル EBITDA+既に計上された分=360万ドル EBITDA、これらを合計すると660万ドルとなり、去年と比べて遜色は無い。)

パラナ・パラグアイ川の水位は1月中旬までに元に戻っていますからバージの運行上の問題はありません。アルゼンチンのストは大豆の収穫期ではないため影響はありません。なお年間を通じてアルゼンチンの積荷の河川のビジネスに占める比率は10%程度です。

ヴォヤジコストの上昇は半永久的。現在のコストはUS$26.8フレート・トン(+23%)、去年はUS$21.3。値上がりのうち15%は燃料費、実質値上げ分は8%。

オイルサービス部門では北海のレートは今年は低く始まったが既に前年並みの水準に戻った。デイ・レートは:

北海:$26646 (下がった)
ブラジル:$23978 (安定)


ペトロブラスのトゥピ油田、ジュピター油田、カリオカ油田が大きな期待を呼んでいるが、ウルトラペトラルはディープウォーターのポジショニング能力に長けたサービス船を持っているのでこの特需に参加できる。

バラ積み船のビジネスでは傭船料は大幅に改善する:

去年:$29221
今年年初:$36262
今年平均:$57193

現在のフリートの内訳は:
4ケープ・サイズ
5ハンディ・サイズ

河川のビジネスでは:
タグボート 29
ドライ・バージ 547
タンク・バージ 44

石油サービス船:
運行中:6
建設中:7

設備投資
2008年:1.4億ドル
2009年:1.34億ドル
2010年:6000万ドル


2008/05/13のBlog
[ 05:28 ] [ マクロ・ストラテジー ]
最近、アメリカの金融が逼迫してきているという意見を再びしばしば耳にするようになりました。

でも僕の考えではお金が借りにくくなっているのはそもそも始めから借りる資格の無いにんげんだけそうなっているのであり、ちゃんとした借り手にはクレジットは提供されていると考えています。

例えばアセット・バックト・コマーシャル・ペーパーの残高が「ぜんぜん戻ってきていない」という議論が良くされるわけですけど、これに関しては僕は絶対、もとの水準にまでは戻らないと確信しています。なぜなら、昔の水準が異常だったわけだから。

僕は古いタイプのにんげんですから、最近の金融工学を駆使したデリバティブについてはあんまり良く知りません。(知りたいとも思わないけど。)それを断った上で、敢えて言わしてもらうとそもそもコマーシャル・ペーパーというのはアメリカの小売業とかサービス業とかの人たちが主にワーキング・キャピタルのやりくりのツールとして長年、使ってきたものだと思うんです。

つまりCPのイシューの根拠になるべきものはキャッシュフローが基本であって、資産(アセット)では無い、、、、そういう価値観なわけです。

CPというのは短期の資金繰りだからして、その発行企業の財務内容に異変がないか、ちゃんと毎週毎週、チェックを入れる、、、これが昔のウォール街の法人担当の重要な仕事でした。

CPにムチャクチャ強かったリーマン・ブラザーズとかゴールドマン・サックスというのはいずれもユダヤ系の投資銀行で、昔はCPというのはイメージ的に卑しい存在だったのです。だから小売業、流通業、サービス業などのCPのビジネスはモルガンとかは余り注力せず、「それらの卑しいビジネスはユダヤ系に呉れてやる」式に扱われました。

モルガンなどのホワイト・シュー・ファームのそうした偏見には後日高い代償がつきます。なぜならCP市場で培ったイシュアーとのパイプをテコにしてリーマンやゴールドマンはどんどん株式の引き受けのビジネスにも参入したからです。だから老舗の小売業やサービス業の会社の主幹事を見るとこの両社が圧倒的に強いです。

ちょっと話が横へ逸れ過ぎましたが、僕の言いたいことはCPというのは毎日の資金繰りの為のツールであり、本来、アセットをバックにイシューしっぱなしにするようなインスツルメントでは無いということです。

だからアセット・バックトCPという概念はそもそも出発点からして邪道なんです。そこにはALMという発想のかけらも無い。

だからABCPはちょうどドットコム・バブルの時のバンドウィズス・トレーディングみたいに二度と戻ってこない市場だと僕は確信しています。

その流れで言えばオークション・レート・セキュリティーズというのも邪道な使われ方をしている、、、、。大体、公立高校の先生の月給や地方の公共事業の道路工事の職人さんへの払いなどの資金繰りがARSでロール・オーバーされながらなされていること自体、不健全だと思うんです。

 * * *

だから今、ひっかかっている「クレジット・クランチ」の多くは昔の日本で言えば「二世代ローン」みたいな、そもそも商品設計自体が邪道な商品、、、ないしは借り手自体が借りる資格や信用の無い借り手によって引き起こされているクランチなのであって、そういう連中が借りられなくなるということは健全なのです。
昔、株屋の時代に或るこころある機関投資家のお客さんから:

「きみねぇ、強気なのはいいけど、万年強気だと軽いにんげんだと思われるよ。」
「お客サンにあいつはアタマ良い奴だなと思わせるには、ときどき弱気なことを言うと効果抜群なんだ。」

と処世術を教わりました。

(ふうん、なるほど、、、、。)

僕は深く納得して、それ以来ノーテンキな強気意見というのは自重するようにしているのですが、、、


このところ僕が書いている文章を読み直してみると、どれもこれも屈託無く強気。

(こりゃ軽いにんげんだと思われても仕方ないな)

思わずため息が出ました。

 * * *

でも僕は別に根拠無く強気を主張しているわけではなくて、丹念にファンダメンタルズを当たることを毎日繰り返しているわけです。その結果、(強気以外の結論には成り得ない)と思ってしまうんです。

たとえば決算ひとつとってもそうです。

いまどんどん中国株ADRの決算が出てますけど、わざと決算の数字やガイダンスを抑えた、サンドバッグされた数字を出してくる企業が相次いでいるのです。

まるでレースの前のインスペクションでレースカーのトランクを開けてみると、わざと遅くするために砂袋が積まれているのを発見したような気分になるわけです。

ソーフー(SOHU)の決算にもそれは感じたし、マインドレイ(MR)の決算にも同様の印象を持ちました。

ようするにこのへんの銘柄は隠された「貯金」がありすぎ!。

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