サイクロン「ナルギス」で被害を受けたミャンマーのヤンゴンで、国際赤十字災害調査・調整チームに参加した日本赤十字社医療センター国際医療救援部長の槇島敏治医師(57)が26日朝、成田国際空港に帰国した。現地でコレラの発生が確認されたといい、「ミャンマー政府は早急に医療チームか医療用機材を海外から受け入れてほしい」と訴えた。
槇島医師は今月10日にヤンゴン入り。5カ国5人のチームで現地の医療状況などを調査し、ミャンマー赤十字社に災害医療対策を提言する予定だったが、ミャンマー政府によって活動を制限され、保健省などの関係機関からの情報収集にとどまったという。
槇島医師は「被災地は依然、水と食料が不足している状態。15日までにヤンゴン市内でコレラ患者が4人出ている。これからは雨期に入り、赤痢、マラリア、デング熱の発生も心配される」と説明した。日赤は槇島医師からの報告を聞き、今後の支援方法などを検討するという。【黒川将光】
毎日新聞 2008年5月26日 11時01分(最終更新 5月26日 12時36分)