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北朝鮮覚醒剤密輸 主犯格に無期懲役判決
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北朝鮮から大量の覚醒(かくせい)剤を密輸したとして、覚せい剤取締法違反と関税法違反の罪に問われた指定暴力団極東会系組長、宮田克彦被告(60)、北朝鮮との連絡役とされる韓国籍の禹時允(ウー・シユン)被告(61)の判決公判が14日、東京地裁で開かれた。角田正紀裁判長は、両被告に求刑通りいずれも無期懲役、罰金1000万円、追徴金約9億6175万円を言い渡した。両被告は無罪を主張していた。
角田裁判長は「計画的かつ大規模な国際的犯行で、日本国内に多量の違法薬物が拡散され悪影響を及ぼした。このような行為には厳しい態度で臨む必要がある」と両被告を指弾した。
角田裁判長は、禹被告が覚醒剤を密輸した北朝鮮貨物船に乗船していたことや、禹被告と宮田被告が個人的に親しかったことなどを認定。その上で、事件の主犯格の1人として、1審で無期懲役判決を受けた後に病死した元暴力団幹部の男の「禹被告が北朝鮮側との連絡役、宮田被告が資金提供役だった」という供述の信用性を認めた。
判決によると、両被告は共謀して、平成14年6〜10月、北朝鮮の貨物船から日本海に投下された覚醒剤約230キロを漁船で回収して密輸。同年11月には同じ手口で覚醒剤約240キロを密輸しようとした。