胡錦涛訪日 雑感

過日、胡錦涛主席が奈良を訪問し、平城京跡や法隆寺・唐招提寺を参拝した。
日本政府の強い受入要請があり、善光寺が北京オリンピック聖火リレーを辞退した後で、この受入は苦渋の選択であったように思う。

2003年の秋に、ダライ・ラマ14世が、東大寺・興福寺を参拝され、
世界平和祈念法要を共に修めたこともあって、この度の訪問の要請は一切なかった。
(・・・もとより興福寺はスルーであったと思うが)

隨と同等の外交を目指した聖徳太子ゆかりの法隆寺で、そして、何よりも争うことなくすべてに平等を説く仏教戒律を、唐より辛苦の末に日本へ伝えた唐招提寺・鑑真和上像の前で、彼は何を考えたのだろうか・・・。改心できただろうか・・・。

パンダを盾にして、毒入ギョウーザ事件、東シナ海ガス田開発、台湾・チベットの問題は、なおざりにされたままの腰抜けを呈したにすぎなかった日本の外交であったが、急激に経済成長している中国の動向を、今後、多方面から見据えていかねば、日本は埋没してしまうかも知れない。

今、世界の目はチベット問題に注がれているが、他の国においても、民族の紛争、虐殺が終ることなく繰り返されている。また、アメリカのイラク政策も、チベットに圧力をかけている中国となんらかわるものでないことを忘れてはならないと思う。

trackbacks

trackbackURL:

comments

ミャンマーとチベット問題が今一番の関心事ですね。宗教的にばかりではなく政治的にもです。国民を守るべき政治家が苦しみを与え、翻弄するばかり…また、日本でもこの春のガソリン騒動…国民の日常生活を不安に陥れていながら、まるで他人事!怖いですね。それに致しましてもミャンマーでの災害は心配ですね。 合掌

  • 月見草
  • 2008年05月12日 22:58

comment form

(良俊@興福寺 にはじめてコメントされる場合、不適切なコメントを防止するため、掲載前に管理者が内容を確認しています。適切なコメントと判断した場合コメントは直ちに表示されますので、再度コメントを投稿する必要はありません。)

comment form