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2005/07/22

江沢民の無礼を忘れてはならない

中国が、やっと人民元を切り上げた。しかし、上げ幅は米ドルに対して、わずか2%で
ある。

(以下引用)
中国経済の実力から見て、10%以上の大幅な切り上げが必要との見方が一般的だった。切り上げ幅が2%だったことで、「この程度だと、追加切り上げが必至と見た資金が人民元に集中し、為替市場が混乱に陥る可能性がある」との懸念が市場関係者の間に広がっている。また、「今後も米国からの切り上げ圧力は弱まらない」(第一生命経済研究所の熊野英生・主席エコノミスト)との見方が根強い。
人民元切り上げ:国際化に向け一歩 世界経済混乱要因にも
(2005年7月22日 毎日新聞)

(以下引用)
今回の切り上げ幅がわずか2.1%にとどまったのは中国経済のソフトランディング(軟着陸)を狙った結果だ。中国経済は「9%成長」を続けているものの、国内には多くの不安定要因が残っている。いまだに総貸出額に占める不良債権の割合が15%を超える
四大国有商業銀行、沿海部と農村部の貧富の差の拡大-。切り上げによって人民元高が進むと、競争力の劣る中小企業が淘汰(とうた)され、中国経済の失速を招きかねない。
人民元切り上げ 中国「柔軟に調整」 1ドル=8.11元、予想下回る2%
(2005年7月22日 産経新聞)

日米欧が求めているのは「単純な切り上げ(バスケット制)」ではなく「柔軟な人民元
相場」、つまり人民元の「変動相場制」への移行である。これでは、「9月に訪米を
予定する胡錦濤主席が、不利な立場に立たされないように」(読売社説)という、
小手先の政治的配慮に過ぎないと思われても仕方がない。

産経は「中国経済のソフトランディング(軟着陸)を狙った結果」だというが、、「この程度だと、追加切り上げが必至と見た資金が人民元に集中し」(毎日)、かえってバブルを
煽ることになる。
中共政府は加熱する一方のバブルの危険性を十分に認識しているはずである。にもかかわらず、それに逆行するような施策しか打てない。
それは、為替リスクを避けるための手段(リスクヘッジ)である為替先物市場が、まだ
整備されていないという技術的な事情もある。しかし最大の理由は、変動相場制へ
移行することによって、「いまだに総貸出額に占める不良債権の割合が15%を超える
四大国有商業銀行」(産経)が、市場の影響力に翻弄され、金融システムの崩壊=
中国経済の崩壊に直結することへの恐怖感であろう。

谷垣禎一財務相が言うように「2%切り上げは初期値であり、まだスタート時点」(日経)というのが大方の見方である。「今後も米国からの切り上げ圧力は弱まらない」
(毎日)。これから先がどうなるか、「乞うご期待」である。
したがって、この程度のことで「人民元切り上げ」を気合を入れて論評する気にはなれ
ない。
今日も、時事とは違う内容の記事をメインにしたい。

※四大国有商業銀行の不良債権の割合は20%前後というのが、大方の見方である。(筆者)

江沢民の無礼を忘れてはならない

平成10年(1998年)11月26日の宮中晩餐会で何があったか?覚えておいでの方も
多いと思うが、知らない方も結構いると思われる。この時のニュースを視て中国が嫌いになった方も多いはずだ。
何があったのか?それは、中国国家元首による天皇陛下に対する侮辱行為である。
この出来事を忘れてはならない。今の中共の本質を理解する上で欠かせないからだ。

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この日の夜、国賓として来日した中国の江沢民国家主席(当時)夫妻を歓迎する天皇・皇后両陛下主催の宮中晩餐会が、「豊明殿」で約150人が出席して開かれた。
この席で陛下は、「貴国と我が国が今後とも互いに手を携えて、直面する課題の解決に力を尽くし、地球環境の改善、人類の福祉、世界の平和のため、貢献できる存在であり続けていくことを切に希望しています」と歓迎の辞を述べられた。
これに対し、中山服(人民服)という平服姿で臨席した江沢民は、「日本軍国主義は対外侵略拡張の誤った道を歩み、中国人民とアジアの他の国々の人民に大きな災難をもたらし、日本人民も深くその害を受けました。『前事を忘れず、後事の戒めとする』と言います。われわれは痛ましい歴史の教訓を永遠にくみ取らなければなりません」と、仏頂面で答礼を返したのである。
何という無礼、何という傲岸不遜な態度。日本国の象徴である天皇陛下の前で、相手国の元首が取る言動ではない。こういう厚顔無恥な元首は江沢民が最初で最後で
ある。

1992年に訪中された陛下は、「わが国が中国国民に対して多大な苦難を与えた不幸な一時期がありました。これは私の深く悲しみとするところであります」と最大限のお詫びの言葉を述べられている。その事実を踏まえていながら、宮中晩餐会という特別な席で常軌を逸した発言を平気でしたのである。
これは、江沢民が外交儀礼を知らないとかいうレベルの話ではない。まさに中共の
本質、中共の対日観の発露なのである。
この晩餐会に臨席した中川昭一経産相(当時農水相)は、後日、「天皇陛下の御前での江沢民の傲慢な態度を見て、我慢ならなかった」と語っている。

このような人物が、つい最近まで最高指導者であり、今も隠然たる力を持っていると
いわれる国と、どうやって友好関係を築くというのか?
江沢民は、翌27日の小渕首相(当時)主催の晩餐会でも「前世紀末から日本軍国主義がいく度も中国を侵略する戦争を起こし中国人民に巨大な損害をもたらした。歴史を
教訓とし悲劇の再発を防止してこそ、友好を発展させることができる」という答礼を返している。

このような非礼極まりない江沢民に、日本政府は3900億円もの円借款をお土産として持たせたのである。帰国後江沢民は、歴史問題で徹底的に日本を叩き、謝罪のしるしとして経済援助を3900億円も取ってきましたよ、と自らの実績をアピールしたことであろう。
何ということだ。私は当時のニュースを視て憤慨した口だが、改めて調べ直してみて、更に怒りが大きくなった。

ただ、実はこの頃から、我が国の対中外交の変化が始まったことも事実である。
小渕首相は江沢民との首脳会談で、「三つのノー」(注-1)や「日米安保条約から台湾条項をはずす」ことを共同声明に入れるという中国の要求を拒否した。
「過去に対する中国への謝罪」を共同声明に入れることも拒否し、口頭での謝罪にとどめた。
政府開発援助(ODA)も、それまでの「5、6年ごとに総枠を決める」というやり方から、
他の国と同様に「1年ごとに額を決める」方式に変更し、金額も減らすことで合意した。
これらに怒った江沢民は、3900億円もお土産をもらったのに、何と共同声明に対する
署名を拒否したのである。ここまでくると、何と言ったらよいのか言葉が思いつかない。

この陛下を侮辱した傲岸不遜な江沢民の石碑を建てようとした政治家がいる。「郵政民営化に関する特別委員会」の委員長を務める自民党の二階俊博である。
二階俊博は、自らの選挙区である和歌山県田辺市の新庄総合公園という所に、江沢民が書いた「登高望遠睦隣友好」という「書」と、江の「重要講話」が中国語で刻まれた
石碑を建てようとした。
石碑建設を機に、南紀白浜空港に中国からチのャーター便を誘致するのが目的だった。石碑の正式な名称は、「日中国交正常化30周年記念碑」という。2003年の話である。
しかも二階俊博は、「江沢民碑」を全国に建立するための呼びかけも行っていた。新東京国際空港公団、東京駅、青森県、福岡県、大阪府などから申し出があったという。
にわかには信じがたい話だが事実である。何という呆れた話、呆れた政治家であろう。「週刊新潮」等が批判記事を書いた影響もあって、この国辱的な計画は頓挫したようだが、頓挫したからといって許される話ではない。

二階俊博は小沢一郎の子分だったが、自自公連立政権の崩壊とともに小沢と袂を分かつ。その後、保守党国会対策委員長に就任。自公保連立政権時代は、自民党国対委員長の古賀誠(当時)、公明党国対委員長の草川昭三(当時)と「ダンゴ三兄弟」と呼ばれるほど親密になり、野中広務の別働隊になった。
野中、古賀、草川、みんな親中・媚中派である。二階も含めて、こういう連中は、さっさとお払い箱にしなければならない。

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私のエントリーにコメントが少ないのは、「記事が完結していて読者が入り込む余地がない」という指摘がありました。事実かもしれません。しかし、気にしないでください。
気軽にコメントしてください。

(注-1):「三つのノー」
①台湾独立を支持しない②二つの中国、一中一台を支持しない③台湾の正式名での国際組織加盟を支持しないことを「三つのノー」という。
米国・クリントン政権の対中政策の基本。

参考資料1:江沢民の憂鬱
参考資料2:江沢民の宮中晩餐会
参考資料3:週刊新潮2003年2月13日号
参考資料4:日本人の顰蹙を買った江沢民
参考資料5:二階俊博の主導する江沢民の石碑建設を阻止しよう
参考資料6:江沢民 天皇陛下に非礼
参考資料7:「江沢民碑 全国建立計画」白紙へ

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» これが731部隊の悪行の証拠だ! [愛国無罪−中国]
証拠っつーのはこの爺さんの証言のこと中国語に「口説無凭」=「口先で言っても証拠にはならねーべ」っつーのがあるんだけどな。 [続きを読む]

受信: 2005/07/22 18:46

» ★ 谷口誠 『東アジア共同体 −経済統合のゆくえと日本−』 ... [書評日記  パペッティア通信]
東アジア共同体をとなえた本。そんだけ。じゃすまないので、続き。国際経済外交の一線に立っていた元外交官が、グローバリゼーションに触発されて世界各地でおきている、FTAや地域統合をアジアでも作りましょう、と提言してくださいます。そして、イニシアティブをとら...... [続きを読む]

受信: 2005/07/22 20:32

» 人民元切り上げと通貨バスケット [WEBLOG de 鳩尾]
人民元、対ドルで2%切り上げ・通貨バスケット制導入http://www.nikkei.co.jp/kaigai/asia/20050721D2M2103121.html 昨夜、中国政府が元の2%切り上げを発表したのには驚いた。その時は旧知の友人と再会し、酒を酌み交わしていた。友人は数回電話に出ていたが、もしかしたら元切り上げに... [続きを読む]

受信: 2005/07/23 07:11

コメント

こんばんは。
10年程前のことですが、ある年配の自民党員の方とのお話の中で、「中国、韓国、北朝鮮をどう思うか?」との話題となり、「北朝鮮は常軌を逸した独裁国家だと思うが、(北鮮<<中国<韓国 位の感覚で)中韓は比較的まともな国で、確かに未だ反日感情や民度の低さもあるでしょうが、10年20年と経てばそれらも解消されるのでは。」と答えたところ、その方は、呆れた顔で私を見つめ、「もっとよく勉強しろ。」と仰り、そのころ殆どマスコミでは伝えられていなかった中韓の実態について詳しくお話して下さいました。しかし、当時の私にとっては、半信半疑な話でした。その1年程後、実際に、この「江沢民の無礼」を目の当たりにし、私の中国観は大きく変わりました。
ただ、日本の多くの人々は、つい最近迄、親近感や「民主的社会の成熟度」という観点においては、(北鮮<<中国<韓国)的な感覚を持っていたのではないでしょうか?
10年前のマスコミに依存した情報と、現在の様々なメディアによる情報とでは、伝達能力や緻密さにおいて格段の違いを感じます。こちらのブログの様なメディアを通じて、国民が一日も早く正しい視座と認識を持ち、真摯な眼差しで政治(外交・内政)を見つめていける日本になることを、切に願います。

投稿 靖彦 | 2005/07/22 21:14

こんばんは、三輪の何某と申す者です。
こちらのコメント欄では初めて書き込みをさせて頂きます。

私はチャンネル桜の掲示板をメインの住処にする者なのですが、こちらの「依存症の独り言」の記事については、私のスレで頻繁に引用させて頂いております。

内容も濃く、正確で、テーマが一貫しているこのブログを訪問する事は、私の日課になっております。

坂 眞様の熱意と、中国への燃えるような怒りは、私も非常に共感できます。
(実は、密かに反米の方もw)

私は毎日訪問しています。
私のスレの住民にも、こちらを訪問するように強く勧めています。

今後ともご活躍を熱望しております。

投稿 三輪の何某 | 2005/07/22 21:49

周恩来・趙紫陽・胡耀邦、明るい未来を感じさせたであろう、優秀な指導者が続いた時代。
冷戦のもたらした数少ない恩恵の一つですね。
そしてグローバリゼーションの波押し寄せる時代。
最も日中関係が強固なものとなるべき時代に、「特徴が何も無い」と言われた愚かなリーダーを迎えてしまった。
社会主義をかなぐり捨てて経済発展に突き進む、腐敗著しい党の独裁維持のために反日が必要であった。
上海を中心に彼の根城は、今だ胡 錦濤牽制の最右翼。
最もおぞましいこの男こそ、日中関係破綻の元凶であり、そして共産党政権崩壊の序章であったとされることでしょう。

投稿 mao | 2005/07/23 01:27

私は当時、中国に関心がなかったので、江沢民がこんな無礼を働いたことを知りませんでした。大々的に反日教育を始めたのも、確か江沢民でしたね。全く、悪の元凶と言って良いと思います。
ところで、昨日の「報道ステーション」では、古館キャスターと榊原英資が、「2%の元切り上げでは日本経済に影響はない、良かった良かった」といった感じの会話をしていました。馬鹿じゃないかと思いました。

投稿 masa | 2005/07/23 04:27

不肖ながらTBさせていただきました。江沢民の厚顔無恥で無礼な態度とそれが根付いている中国共産党政権に対して、絶対に妥協すべきではないと思います。

更新楽しみにしております。完成されたクオリティの高い原稿、いつも手本にしております。

投稿 vollleben | 2005/07/23 07:20

このブログは勉強になりますなあ。坂さん、ありがとう!今後も楽しみにしています。

masaさんに同感。古舘は全然勉強してないようですね。一言一言が浅すぎます。たった2%の切り上げで、全国放送でうろたえて見せてどうするんでしょう。アメリカと穏便に話し合えだぁ?この番組も早々に打ち切り間違いなさそうです。その点、最近の「ニュースJAPAN」は一応言うこと言ってますね。(クリステルもイイ!)

投稿 jjplan | 2005/07/23 10:33

「天皇陛下に対する侮辱行為」といいますと、即座にワールドカップでの金大中の不作法を思い出しますが、恥ずかしながら江沢民の無礼は存じませんでした。

坂さん、「xxうざっ」とか「xx必死じゃね?w」とかいうコメントが付かず、真っ当な意見が寄せられるこのブログは素晴らしいのです。数は気にしないで下さい。

投稿 ιょぅ | 2005/07/23 13:25

人民服は平服ではありませんよ。実は私もこれ勘違いしていたのですが、ドレスコードは「正装もしくは民族服」となっていたのだそうです。人民服は民族服の扱いになるので、礼を失したものではないのです。

ただねぇ、天皇陛下の主催された晩餐会でああも歴史認識の問題を持ち出すのはどうかと思いますね。NHKの中継を見ていましたけれどとっても嫌な感じがしたのを覚えています。この一件が起こるまで日中関係は順調に行っていたのです。それに急ブレーキをかけたのは間違いありません。

投稿 平 誠 | 2005/07/23 22:46

靖彦さん、こんばんわ。
>しかし、当時の私にとっては、半信半疑な話でした。その1年程後、実際に、この「江沢民の無礼」を目の当たりにし、私の中国観は大きく変わりました。
ただ、日本の多くの人々は、つい最近迄、親近感や「民主的社会の成熟度」という観点においては、(北鮮<<中国<韓国)的な感覚を持っていたのではないでしょうか?

私自身が、北鮮<<中国<韓国でしたから、ご指摘は正しいと思います。
しかし、自らを反省せず、総てを日本のせいにする3国にはうんざりですね。

三輪の何某 さん、ようこそ。
「チャンネル桜の掲示板」拝見しました。
>内容も濃く、正確で、テーマが一貫しているこのブログを訪問する事は、私の日課になっております。

ありがとうございます。

>実は、密かに反米の方もw

反米の根っこ、やはり私の中からは消しようがないようです。

maoさん、まいどです。
>周恩来・趙紫陽・胡耀邦、明るい未来を感じさせたであろう、優秀な指導者が続いた時代。
冷戦のもたらした数少ない恩恵の一つですね。

趙紫陽・胡耀邦が失脚していなければ、確かに状況は違っていたと思います。
が、彼らを許さなかったのが中共の本質です。
かつては、彭徳懐元帥のようなまともな方もいましたが、ことごとく粛清されている。
この国は×です。

masaさん、どうもです。
>ところで、昨日の「報道ステーション」では、古館キャスターと榊原英資が、「2%の元切り上げでは日本経済に影響はない、良かった良かった」といった感じの会話をしていました。馬鹿じゃないかと思いました。

古館は所詮、プロレスの実況アナウンサーです。
かといって、プロレスをバカにしているわけではありません。
私は小川が好きです。

volllebenさん、こんばんわ。
>不肖ながらTBさせていただきました。

TBにこだわりはありません。気楽にTBしてください。

jjplanさん、初めまして。
>このブログは勉強になりますなあ。坂さん、ありがとう!今後も楽しみにしています。

ありがとうございます。

>masaさんに同感。古舘は全然勉強してないようですね。一言一言が浅すぎます。たった2%の切り上げで、全国放送でうろたえて見せてどうするんでしょう。

まったく同感です。

ιょぅ さん、まいどです。
>「xxうざっ」とか「xx必死じゃね?w」とかいうコメントが付かず、真っ当な意見が寄せられるこのブログは素晴らしいのです。

実は、「?w」というコメントがありました。私は削除しました。
批判と悪罵は違います。
ネットの匿名性をいいことに、悪意に満ちた投稿をする、これは言論ではありません。
今後も
①悪意に満ちたもの
②根拠の薄いもの
③罵詈雑言
は削除するつもりです。
ただ、正面からの批判や敵意に満ちていても、まともなコメントには、きっちり反論したいと思います。
大体「xxうざっ」とか「xx必死じゃね?w」というのはネットといえども許されるものではありません。
レベルとしては中国以下です。

投稿 坂 眞 | 2005/07/23 22:50

平 誠さん、初めまして。
>人民服は平服ではありませんよ。

やっぱり民族服なのでしょうか?

>天皇陛下の主催された晩餐会でああも歴史認識の問題を持ち出すのはどうかと思いますね。NHKの中継を見ていましたけれどとっても嫌な感じがしたのを覚えています。この一件が起こるまで日中関係は順調に行っていたのです。それに急ブレーキをかけたのは間違いありません。

江沢民には、周恩来や鄧小平のような大局観を望むべくもなっかた、ということでしょう。
こんな、日本で言えば「県会議員」クラスの男が一国の指導者になった。
最低ですね。
県会議員の方、ごめんなさい。他意はありません。

投稿 坂 眞 | 2005/07/23 23:00

何度も申し訳ありません。
>批判と悪罵は違います。
>レベルとしては中国以下です。
仰るとおりだと思います。
戦後に日本が体験した、戦勝国のエゴや、東アジア3国の不条理な言動に憤慨したからといって、客観的・論理的思考が出来なくなったり、基本的な礼節まで失ってしまうことは、自らを貶める結果を生みます。
また、外交とは本来エゴイスティックなものであり、当然日本の(戦前・戦後&未来の)行動も、是々非々で冷静に分析するべきだと考えます。
ただ、過去のオランダの言動(女王来日時のみならず、その前後の補償要求や天皇陛下訪蘭時、対インドネシア等)には、私自身「一体何様だ」と思ったこともあり、欧米諸国の日本観についても、いつかまた記事にして頂けると大変勉強になります。

投稿 靖彦 | 2005/07/23 23:56

靖彦さん、どうもです。
>過去のオランダの言動(女王来日時のみならず、その前後の補償要求や天皇陛下訪蘭時、対インドネシア等)には、私自身「一体何様だ」と思ったこともあり

確かにオランダのベアトリクス女王は、91年の来日時、宮中晩餐会で天皇陛下の前で(オランダ人捕虜問題は)「お国ではあまり知られていない歴史の一章です」と指摘しました。
しかし、これは江沢民の言動とはレベルも質も違います。
また、天皇陛下の訪蘭時に謝罪の言葉を求めたり、一部のオランダ人は損害賠償請求も起こしました。
事実関係を記すと、大戦中の日本軍はオランダ領で軍人・民間人計13万人を収容所に抑留し、うち2万人以上が病気などで死亡した。
オランダは連合国の一員として日本人のBC級戦犯226人を処刑、さらに51年のサンフランシスコ条約で戦争被害者に対する補償を求め、56年の日蘭議定書で見舞金の支払いが行われた。その額は当時のレートで48億円であり、これは現在の貨幣価値なら一千数百億円になる。
既に総てが解決済みなのです。にもかかわらず、なぜ上記のような動きが起こるのか。
それは、文明人である我々(オランダ人)が、未開のアジア人(日本人)に屈服させられたことに対する耐え難い屈辱感がなせるものだと思います。
自分たちがインドネシアを過酷な支配下に置いたことは、野蛮人に対する仕打ちであるから胸が痛まない。
しかし、オランダやオランダ人が「反日」であるわけではなく、反日教育が行われているわけでもありません。
下記のような意見もあります。
「われわれオランダ人は、過去40年間の長きにわたって日本人に対する不満を述べ続けてきているが、(…)自分たちが手を下して殺害したり、虐殺して死に追いやったりしたインドネシア人には心を砕くこともなく、彼らの名前は永遠に誰の知るところでもない。」
オランダの文筆家・カウスブルック

投稿 坂 眞 | 2005/07/24 12:50

中国の行動に鑑み、日本に求められている謝罪行動
>中国側の具体的な行動
1979年2月12日、中国軍は20万の大軍をベトナム領内に侵攻させた。そして同年3月、中国軍は「目的達成」を一方的に宣言しベトナム領内から撤退した。ベトナム軍機関紙は「中国は『多大な損害』をこうむったのち、ベトナム軍を前に敗走したと発表した。」同時に、中国軍は、一般市民に対して残虐行為があったと非難し、中国はそれに反論し、応酬が続いた。

中越戦争記述で修正要求 江中国主席、越訪問で
【ハノイ17日共同】中国の江沢民・共産党総書記(国家主席)が2月末にベトナムを訪問、ノン・ドク・マイン共産党書記長ら指導部と会談した際、1979年の中越戦争などについて、ベトナムの高校歴史教科書や党史の書物への「友好的な記述」を求めていたことが分かった。ハノイの外交筋が17日までに明らかにした。 共産党一党支配体制を堅持しつつ市場経済化を進める両国が、グローバル化が進む世界の中で、歴史的経緯から引きずっている「わだかまり」に区切りをつけ、両国民の意識の面でも連携強化を図る中国側の狙いがあるとみられる。 しかし、中越戦争に関しては「加害者としての負い目」もあるためか、日本の対中戦争について「歴史を鑑(かがみ)」とするよう再三求める強硬姿勢とは好対照を見せている。ベトナム外相が江沢民に「中越戦争の謝罪」を要請したが、「もっと未来志向にならなくてはならない」と謝罪を拒否した。 共同通信 2002年03月17日
>資料終わり
すなわち、日本から中国の教科書修正要求するとともに、謝罪要求に対しては「もっと未来志向になれ」と回答することが必要です。

投稿 近藤 竜 | 2005/07/25 18:22

近藤 竜 さん、初めまして。
貴殿のご指摘、十分に承知いたしております。
参考資料ありがとうございました。

投稿 坂 眞 | 2005/07/25 21:19

坂 眞 さん、コメントありがとうございます。

先日コメントいただいてから「人民服じゃなくて中山服だたかな」と思い、調べなおしてみました。
中山服というのは人民服の原型であり、孫文が自らデザインしたと伝えられている中華民国以来の正装なんだそうです。ですからドレスコードに反しているわけでなく、礼を欠くものではありません。

ただ、江沢民という人は公式の場で人民服姿を見せたことがほとんどない人でした。加えてあの発言です。違和感をもったのは確かですし、強く印象付けられてもいます。

今、日本のマスコミは「小泉首相の靖国参拝や歴史認識を巡る問題で対立している」と日中関係を伝える報道の決まり文句にしていますけれども、そうじゃないでしょう。1998年の江沢民発言。これが日中間のギクシャクの始まりだと思います。

その背景にあるのは冷戦の終焉です。中国が日本との国交正常化を急いだのはソ連との対立があったからです。冷戦が終わり、宿敵だったソ連が崩壊してしまえば日本との友好の必要性が変化しても驚くことはありません。実際、中国はそのように行動したのです。中国が心変わりしているのに、そのことに気づいていないのが日本の親中派と呼ばれる人たちなのではないでしょうか。

ではどう中国と付き合ったら良いのでしょうか。ひとつは私のブログでも紹介したのですが、「遠交近攻」という考え方です。
http://socierat.cocolog-nifty.com/hitokoto/2005/06/post_23f1.html

これは東京21区選出の衆議院議員・長島昭久さんの考え方を拝借して私の考えを述べさせてもらっています。日中関係はもはやオメデタイ関係ではなくなっているのですから、新たな関係を構築していくしかないのではないでしょうか。

投稿 平 誠 | 2005/07/29 00:00

平 誠さん、どうもです。
貴ブログのエントリー拝読しました。
衆議院議員・長島昭久氏の見方、考え方、なるほど、というか私もほぼ同じ見方です。
ただ、私は在野の身なのでより過激ですが(笑い)。
>中国は変わってしまいました。1998年秋、訪日した江沢民主席(当時)の発言にそれは見られます。<
まったくそうですね。
ただ、「対等な主権国家としての関係を模索する動きは、村山内閣の土下座外交に対する反動として、1990年代後半からあった。
そして1998年の「江沢民来日」を転機として、その動きが大きな流れになった」のも事実です。
日本の外交も変わりつつあると思います。

投稿 坂 眞 | 2005/07/29 15:59

日テレを見ていて、
宮中晩餐会に関する
コメントがあったので
検索してきました。

江沢民は無礼ですね。

二階という議員は
弱みでも握られているんでしょうか?

投稿 | 2007/05/06 14:43

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