オスロのムンク美術館は23日、04年に強奪され、2年後に発見されたノルウェーの画家エドバルト・ムンクの「叫び」など代表2作品の修復をほぼ終え、3年9カ月ぶりに展示を再開した。
同美術館はまた、修復の際の調査から、この「叫び」の制作はこれまで考えられていた1893年ではなく、1910年の可能性があると発表した。
企画展として行われる今回の展示は9月26日まで。在日ノルウェー大使館によると、東京の出光美術館がムンク展を開いてきたことなどから、石油元売り大手、出光興産関連の同国法人が修復費400万ノルウェークローネ(約8300万円)を寄付した。
両作品は04年、武装した男らに白昼奪われ、警察当局が06年に回収。「叫び」は液体による損傷を受け、完全な修復は不可能という。同時に強奪された「マドンナ」の傷はほぼ修復された。(ロンドン共同)
毎日新聞 2008年5月25日 19時20分