北九州市内の地域活動支援センターやグループホーム、家族会などが加盟する「北九州精神障害者福祉会連合会」の総会が22日、同市戸畑区のウェルとばたで開かれた。講演や精神障害者が自らの体験や健康管理について話すパネルディスカッションなどがあった。【佐藤敬一】
まず、市精神保健福祉センターの三井敏子所長が「家族のかかわり方」と題して講演。「家族が協力していくことが大事。『だから駄目なのよ』などと批判する摩擦の多い家庭には再発も多い。会話は急がず、相手の言いたいことが何か関心を払って聞くことが大切」と話した。
パネルディスカッションでは、32歳で発病したという市川克郎さん(44)が「社会復帰プログラムに参加して、じっくりと取り組んだら退院することができた。薬の進歩で健常者と同じぐらいまで回復するようになったので、『発狂』などという言葉は使わないでほしい」と訴えた。
連合会の江上義盛理事長は「多くの人に精神障害者の問題にかかわってもらい、当事者の主張を当事者の言葉で伝えていけるようにしていきたい」と話していた。
〔福岡都市圏版〕
毎日新聞 2008年5月24日 地方版