国際ニュース検索

放射線から細胞や骨髄を保護する新薬、動物実験に成功

  • 2008年04月11日 14:06 発信地:ワシントンD.C./米国
  • 写真
  • ブログ

関連写真 2

スイスのチューリヒ(ZUERICH)で公開された、IMRT(Intensity modulated radio therapy)によるがんの放射線治療器(2001年12月12日撮影)。(c)AFP

  • 記事をクリッピング
  • 写真を拡大する
  • 写真をブログにつかう

【4月11日 AFP】米国の研究チームが、がんの放射線治療法において健康な細胞や骨髄を保護する新薬の動物実験に成功したと、米科学誌サイエンス(Science)の4月11日版に発表した。

 研究を行ったのは、米ロズウェルパークがん研究所(Roswell Park Cancer Institute)のLyudmila Burdelya氏、米メモリアル・スローン・ケタリングがんセンター(Memorial Sloan-Kettering Cancer Center)のRichard Kolesnick医師、米ペンシルベニア大学(University of Pennsylvania)の腫瘍(しゅよう)学者Preet Chaudhary医師などによるチーム。

 放射線治療法はがん腫瘍の破壊に有効である一方、健康な細胞にも壊滅的な影響を与えてしまう。だが、チームが開発した新薬「CBLB502」を使用したところ、治療の効果を損なうことなく、マウスやサルの胃腸細胞や骨髄を放射線から保護したと、研究の主著者のBurdelya氏は話す。

 新薬は、1部のがん細胞が死滅を抑制するために利用する分子経路を活性化することで、効果を発する。放射線治療の直前に処方すると、胃腸細胞や骨髄の放射線による損傷が大幅に減り、延命ができるという。

 核施設や核爆弾などによる放射線被爆に対する効果も期待されている。ヒトに対する臨床試験は夏にも始まる可能性があるという。(c)AFP

このニュースをソーシャルブックマークに登録する

  • みんトピに投稿
  • Buzzurlに追加
  • newsing it!
  • トピックイットに投稿する

この記事の前後のニュース

中南米 北米 中東・アフリカ アジア・オセアニア ヨーロッパ 中東・アフリカ