経営難が続く佐野市民病院問題で、佐野市は23日、民間に運営を委託する指定管理者として協議していた「医療法人財団青葉会」(東京都)を正式に選定し、6月議会に指名議案を提出することを明らかにした。可決後に調印し10月から運営を民営化する。管理期間は9年半で15年度の黒字転換を目指す。
青葉会の事業計画書などによると、入院258床と16診療科目は維持される。移行当初は、常勤医師5人で始動するが、新規入院の抑制により現入院患者約90人に退院を促すことはないという。
佐野市は5年前から年10億円前後の赤字補てんをしてきたが、常勤医師を9年後に20人を確保し医療体制を整え15年度の黒字転換を見込む。移行当初の2年間は赤字補てん限度額は7億円として、その後は2年おきに見直す。【古賀三男】
毎日新聞 2008年5月25日 地方版