日本民間放送連盟の広瀬道貞会長は22日の記者会見で、デジタル家電で録画したテレビ番組の複製回数を緩和する新ルールのダビング10について「当初予定の6月2日実施は非常に難しい」と述べた。放送業界と電機メーカー、著作権団体などは近く再協議するもようだが、私的な録音録画に関する補償金制度を巡る対立を背景に、実施延期は避けられないとの見方が強い。
ダビング10はデジタル機器で録画した番組の複製回数を、現状の1回から10回に緩和する新ルール。
広瀬会長は「(業界を所管する)総務省、経産省、それに文化庁の足並みがそろっていない」ことを指摘。同時に「(著作権団体など)権利者たちを失望させないよう軟着陸してほしい」とも述べ、補償金制度でメーカーが著作権団体に一定の譲歩をする必要があるとの考えをにじませた。(07:00)