産科医と助産師不足が全国的に問題となる中、市民団体・新日本婦人の会県本部(石原靖子会長)はこのほど、出産に関するアンケート結果を発表した。3歳以下の子どもを持つ母親や妊婦が対象で、出産できる医療機関がない自治体に住む回答者の65・5%が、近くで出産したいと回答した。
県本部は2~4月、県内でアンケート調査を行い、16市町の154人から回答を得た。回答率は不明。
自宅から出産できる医療機関までの平均所要時間は、甲府市が17・6分だったのに対し、出産できる医療機関のない北杜市が60分、上野原市が50分だった。「無料健診の回数を増やしてほしい」「出産費用が高い」と回答した率も6割を超え、出産が経済的負担になっていることを裏付けた。
県本部は今後、県に対して産科医の確保や出産に対する経済的な支援策の必要性を訴えていくという。【沢田勇】
毎日新聞 2008年5月25日 地方版