横領鯨肉 「土産」では済まさせない No.4
横領鯨肉 「土産」では済まさせない No.4
今週末にはG8環境大臣会合が神戸で開かれます。
地球温暖化対策や生物多様性について議論されるわけですが、グリーンピース・ジャパンからも気候変動問題担当が会議に参加する予定です。この重要な課題に実質的な議論がどれだけできて、具体的な施策に各国がどれだけ同意できるのか注目していきたいところです。
さて、横領鯨肉に関連するところでは、20日、正式に地検が私たちの告発を受理し、捜査を開始しました。私たちが保管していた鯨肉も21日に地検に証拠として提出しています。
それを受けて、昨日、有楽町にある外国人記者クラブで記者会見をしました。この問題を日本だけではなく、海外でも取り上げてほしいという願いからです。
今回横領された鯨肉は、国際捕鯨取締条約の例外条文(8条)である「科学調査であればクジラを捕っても良い」ということに基づいたとされる調査捕鯨という事業から得られたもの。しかも、南極海という公海でありかつクジラ保護区に指定されている海域からのものであることもあり、しっかりと国際的に説明がされなければならないものです。
今週末のG8環境大臣会合や、6月上旬の福田首相欧州歴訪、6月下旬のG8外務大臣会合、そして国際捕鯨委員会、さらには7月の洞爺湖サミットなど外交イベントが盛りだくさんの日本にとって、中途半端な説明では国際社会は納得しないでしょう。
検察庁の調査、水産庁の内部調査だけでなく、鯨肉を大量に船員にあげていたというところから発生する脱税の可能性も含めて、しっかりとした調査をしてほしいです。
グリーンピースは、オーストラリア、フランス、ドイツ、米国にて、現地の日本大使館へしっかりとした調査をするようにという要請書を届けました。これからも、G8の国々を中心に日本政府にしっかりとして調査をするように要請してもらえるように働きかけていきます。
ちなみに、海外でもこの横領鯨肉のニュースは大きく取り上げられ始めました。
BBC Japan to probe whale meat 'theft'
今後の経過を見守りたいです。
追伸:インターネットなどで私が今回確保した鯨肉を食べたというような発言がありますが、それは事実ではありません。