--「他の芸人さんをライバルとは考えない」ということもブログに書かれています。人間ってなかなかそうした思いに行き着けないと思うのです。そういう心境に至ったというのはすばらしいと思いますが?
◆エド ありがとうございます。本当にきれいごとではなくて、そう思うんです。たとえば作品をつくる時には、音響さんがいたり照明さんがいたり、いろいろ制作をしてくださる方がいて、舞台に立てる私たちがいる。その目的はいい作品を作りたい、お客様に感動を伝えたいと、番組もそうですし、舞台もそうですし、そういう一つの目的に向かって皆さんがそれぞれの役割をされているだけであって、それは決して上下はないと思うんです。それがわかっていれば、よく「ライバルは?」と聞かれたい記者の方もいますけれども、自分が本当に打ち勝たないといけないのは弱い自分でしかないと思うんです。
たとえば、どうしてこんなこと言うんだろう? という人がいるとしますよね、でも戦うべき相手はその人ではなく、そう言われた時に自分はどう対応するのかが問われているのであって、周りの起こっている事柄ではないと思うんです。
--「おっぱい飲む?」のギャグも含めて。どう対応するかということは、自分の生きてきた人生が結果として出ますよね?
◆エド はい。それは考え方だと思うんですよね。生きていれば、いやなこともあったりつらいこともあります。それが100%なく、自分の気持ち、いい思いだけで生きていくことはまず不可能ですよね。じゃあ自分が望んでいないことが起きた時どうとらえるかは、自分がどう生きるかにつながることだと思うんです。
まだまだ自分の中での弱い自分がいる、それはわかっていますので、もちろん自分に負けることもいっぱいありますよ。甘いもの食べちゃう時もありますし、走れない日もありますけれど。
でも、大事なことは、それがわかっている、ということだと思うんです。きのうの自分よりも少し高まりたい、というか、自分を超えていきたいという思いが大事なんであって、それがわかって生きていることと、何もわからないでやみくもに時間を生きていることは、私は大きな違いがあると思うので、無限ではなく有限であるこの命という時間を生きていくのであれば、私は少しでも人間性を高め、仕事を通じて社会に少しでも貢献した一生であった、と思いたいですね。だからその答えとしてそう(「ライバルは考えない」と)言っているだけなんです。(4止につづく)
2008年5月24日