--ブログでプロとアマチュアの違いについて書かれてましたが、厳しい世界ですね
◆エド 本当に厳しい世界だと思います。どんな世界であれそうだと思いますが、本当に意識を高く持てば持つほど、その道は本当に細くなっていきますね。だから、人間性を磨いていかないといけないと思いますし、いろんなあつれきや、来るものに対してぶれずに立ち向かって行き続けないといけないんです。それがこうしたパフォーマンスであれ、笑いであれ、歌の世界であれ、絵画であれ、どんな仕事も本当はそうだと思うんです。自分がどれだけそういう厳しい、高い意識を持ってやり続けられるかと言うことが、クオリティーを高めていくことだと思います。
--外側というより自分からということですね?
◆エド 自分自身がそうであり、外側からもいろんなことがありますよね。でもその中でもぶれずに、凛(りん)として、質の高い仕事をやり続けたいと願う気持ちを持ち続ける、いろんな課題がありますよね、いっぱい目指すことがあります、それは願えば願うほど本当に道は遠いし険しいと思いますが、そうあり続けたいと願うことが大事なことだと思いますし、そういう思いが結果となって現れた時に人の心を打つことにつながると信じたいと思うので、私もこの「ブラスト2」を見させていただく時にはそういう思いを味わいたいですし、自分が演者の時にはそうでいられるように精進していきたいと思っています。
--エドさんご自身はどういうジャンルのエンタメに興味を持っていますか?
◆エド 基本的にきれいなものが好きなんですね、音楽でも。透明感のある。よく聴くのはエンヤさんであったり、中島みゆきさんもすごく好きでずっと昔から聞いてます。でも自分は、芝居ばかりやっていたので、広く浅くは見てこられなかったのですけど、これからそういうアンテナをどんどん広げて見聞を広めたいと思います。
--エドさんのポジティブな姿勢、に共感される方も多いと思います。声高に叫ばなくてもテレビに出ておられるだけで、同世代として伝わるのですが?
◆エド 若さっていうもののすばらしさは本当にあると思います。肌の輝きであったり素直さであったり、柔軟性であったり。昔、母が、私が20代のころに「本当に若いってすばらしいの!」って涙ぐんでいたことがあって、私は「この人何言ってるんだろう。さむいわ~」って思ったことがあるんですけど、今私が10代、20代の人、若い青年と話してると、本当に若さの命の輝きというか、すばらしくて目頭があつくなる時があって、そうでなくても最近涙もろくて、すぐ涙があふれてしまうんですが、やっと母の気持ちがわかったんですね。つまり、若いってことのすばらしさが本当にわかるんですよ。
でもそれと同時に、生き続けているすばらしさというのが一方で絶対にあると思うんですね。それは決して負け惜しみとかいうことではなくて、なぜ一つの価値観しか日本にはないんだろうと。つまり、若いことがすばらしくて、年を取ったら「ばばあ」だの「じじい」だの言われて、いや、そうではない時代がもう来てはいいんではないかと。肌の色つやや体力が落ちたとしても、逆にそれだけいろいろな思いをして、経験がすべていいとは私は思いませんが、若い人に伝えられる知恵や思いも絶対にあると思うんですよね。互いに尊重しあって、伝えたいことは伝え合い、刺激することは刺激し合う時代がもう来てもいいと思うんです。(3につづく)
2008年5月24日