群馬・栃木両県にまたがる両毛地域唯一の救命救急センターを備える足利赤十字病院(小松本悟院長)はこのほど、栃木県足利市五十部町の足利競馬場跡地に移転・建設する新「足利赤十字病院」の概要を公表した。新病院は11年4月に完成し、同7月全面移転して開業する。
同病院によると、診療科目はこれまでと変わらず20科目で運営。病棟や中央診療棟、外来棟、講堂など6棟を建設する。講堂には災害時に患者の手当ができる設備を用意する。
病室は個室率を85%(現在約9%)に高め、個人のプライバシーに配慮した。病床数は一般病床500床、精神病床50床、結核病床15床の計565床。現在の利用状況などから当初予定より30床削減した。
病院の敷地内には、風力発電のための風車と、太陽光エネルギーを利用した発電施設を整備し、次世代型グリーンホスピタルの構築を目指す。
同病院は患者数の約17%が栃木県外在住者で、太田市や桐生市などを含めた両毛地域の高度医療拠点としての機能を担う。小松本院長は「患者さんに満足されるように努めたい」と話した。【古賀三男】
毎日新聞 2008年5月24日 地方版