横浜市は23日、中国製の健康食品「七鞭粒(しちべんりゅう)」を服用した市内の70代男性が一時意識不明の重体になったと発表した。錠剤からは糖尿病治療薬の成分「グリベンクラミド」が1日使用上限の6・7倍検出された。
市によると、男性は中国に行った友人から七鞭粒(1箱4錠入り)をもらった。4月中旬に1錠を服用し、4日後に自宅で意識不明で倒れているのを訪ねて来た知人が見つけ、病院に搬送された。低血糖で現在も入院中だが、命に別条はないという。
5月20日に医療機関から市に届け出があった。検査の結果、1錠からグリベンクラミド67ミリグラムと性的不能治療薬「バイアグラ」の成分「シルデナフィル」48ミリグラムを検出した。七鞭粒は未承認薬だが、精力増強剤としてネット上で販売されており、厚生労働省は服用しないよう呼びかける方針。【野口由紀】
毎日新聞 2008年5月24日 東京朝刊