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ゆるキャラPR花盛り 催しや街おこしに活躍

2008年05月22日

 自治体などのイベントのPRで登場する「ゆるキャラ」(ゆるいキャラクター)がちょっとしたブームだ。埼玉県内でも、赤い兜(かぶと)をかぶったネコのひこにゃん(滋賀県彦根市)に負けず劣らずの新キャラクターが続々と登場し、祭りなどで着ぐるみが引っ張りだこだ。癒やされる人が増えるだけでなく、街おこしにつながっている地域も出てきた。(前田大輔)

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ムジナもん(左)と、いがまんちゃん、羽生市提供

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コバトン

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浦和うなこちゃん

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ポッポくん

 まん丸お目々に黄色いくちばし。県の施設や広報紙などで見かけるマスコット「コバトン」は県民に広く知られたゆるキャラだ。

 04年の国体を宣伝するため、県鳥のシラコバトを下敷きにデザインされた。国体終了後も「残して」と手紙が約50通届き、県のマスコットに任命された。「他県のどのキャラクターにも負けない自信がある」と県の担当者は胸を張る。一方、県警の「ポッポくん」もシラコバトがモチーフだ。子どもに人気で、交通安全のイベントで大忙しだ。

 街のちょっとした人気者の代表格が羽生市の若手職員が作った「ムジナもん」だ。市内の食虫植物「ムジナモ」の自生地が国の天然記念物に指定されており、ムジナ(アナグマ)とかけてキャラクター化した。名物の和菓子から生まれた「いがまんちゃん」たちと一緒に、街のPRに走り回っている。

 申請すれば市内の企業も商品などに使うことができ、パンなどの新商品の売れ行きも良いという。市の担当者は「狙い通り、街おこしにつながってありがたい」。さいたま商工会議所(さいたま市)の「忍者わらうー」も、飲食店の紹介などで一役買っているという。

 特産品からうまれたのが「浦和うなこちゃん」だ。うなぎを売りだそうと「それいけ!アンパンマン」のやなせたかし氏に協力を依頼。4月には、さいたま市の観光大使に任命された。川越市の「紅ちゃん」も特産のサツマイモが日本に伝来して400年を記念し、05年に生まれた。

 加須市の青年会議所の「こいのぼりん」は、世界に羽ばたいた。06年、サッカーのワールドカップ(W杯)ドイツ大会の国際交流として、ドイツに渡り、現地の子どもと触れ合った。

 「こいのぼりん」と一緒にゆるキャラを特集したテレビ番組に出演したのが蕨市の「ワラビーくん」と、秩父鉄道のSLのキャラクターで、海獣・パレオパラドキシアをもとに作った「パレオくん」だ。

 蕨市にワラビーは生息していないが「ダジャレです」と同市の担当者。今年で誕生20年を迎えた。記念撮影が大好きな「パレオくん」は鉄道ファンに人気だ。開発した女性職員は「問い合わせも多い。喜んでくれる人がたくさんいてうれしい」。

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