福島放送局

2008年5月24日 14時52分更新

双葉地方の地域医療を検討


医師が逮捕・起訴され、産婦人科が休診になっている県立大野病院など、双葉地方の病院の地域医療について考える初めての会議が開かれ、今後、医療の効率化をはかるために、中核病院ごとの診療科目の役割分担を本格的に検討することになりました。

この検討会は、総合病院がない双葉地方の地域医療のあり方を話し合うもので23日、設立されました。
福島市で開かれた初めての会議には、大野病院を運営する福島県や、双葉町にある双葉厚生病院の関係者など10人あまりが出席しました。

会議ではまず、県病院局の尾形幹男局長が、「双葉地方では地域医療を確保することが困難な状況になっており、対策を検討していきたい」とあいさつしました。

このあと県の担当者が双葉地方の現状について報告しました。
地域の中核病院である県立大野病院と双葉厚生病院の常勤の医師の数が平成16年度から昨年度までにそれぞれ3人ずつ減ったほか、救急患者のおよそ4割が隣接するいわき市や相馬地方に搬送されているということです。

そのうえで会議では、医療の効率化をはかるために、今後、大野病院と双葉厚生病院のあいだでの診療科目の役割分担を本格的に検討していくことを決めました。
検討会では、来年の3月をめどに一定の結論を出すということです。