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アナウンス室 プロフィール

おおの おさむ

大野 修

プロフィール

新入社員研修

毎年、この時期になると思い出すのが『新入社員研修』である。

去年のこの日記にも書いたが、
僕が前に勤めていた会社は『新入社員研修』がもの凄く厳しく、
数年前には、あまりの厳しさに耐えかね
研修期間中に自ら命を絶ってしまった人もいたというほどだ。

当時は、会社法務・通信技術概論・通信サービス概論等々…
山ほどの参考書と資料を抱えて、
早朝から深夜まで研修漬けの日々が数週間続いたのである。

大学を卒業したばかりの僕たちは、
「うぅぅ、社会に出るのってこんなにツラいことだったのかっ」
と、ほんの数週間前までの大学生活を思い出しては涙していた。

しかし、世の中は広い。

こんな僕の話を聞いて、
「大野、それは甘い。こっちの会社の研修はもっと凄いぞ」
と学生時代の友人Tは電話口で話した。

Tの就職した会社は、当時スーパーの全国展開を図っていて、
上海にも大型店を出店するなど、飛ぶ鳥を落とす勢いだった。
(開店初日はお客が多すぎて売り場のガラスが割れたとか…)

スーパーを生業とする会社であるから、
研修でも当然のことながら、接客が最も重要視されていた。

が、その研修の内容がちょっと変わっていたという。

まず、新入社員50人ほどが体育館に集まって
全員で手をつないで大きな輪になり、こう歌ったそうだ。

『♪隣の人はいい人だ〜、♪みんなみんないい人だ〜』

ちょっと想像してもらいたい。
大学や大学院を卒業してきたばかりの20代前半の若者たちが
体育館の中でお揃いのジャージを着て輪になって歌う様子を…。

さらに…。

2人1組になり、皆の前で体育館のステージ上で向かい合い
『あなたはすごくいい人です!なんて素晴らしいのでしょう!』
などと心の底から相手を誉める研修もあったという。
目が笑っていたり恥ずかしがったりすると、
教官からダメ出しされて
いつまでも相手を誉め続けなければならないというから恐ろしい。

ある組は30分近くもお互いを誉めあったそうだ。

『モーレツ社員』がもてはやされた
高度経済成長の時代には、自衛隊への入隊や寒中水泳なども
研修の一環として行われていた会社もあったというが、
それにしてもTの会社の研修は一風変わっていたと思う。

その後、Tは研修以来続く独特の社風について行けず、
1年ほどで会社を辞め、現在は新聞記者として活躍している。

Tが勤めた会社の名前は“ヤオハン”といい、
1997年の9月に会社再生法を申請、事実上倒産した。
その後は創業者一族が去り、
独特の社風もすっかり無くなったという。

それにしても、会社によって色んな研修があるものだ。

ちなみに、FCTの新入社員研修は
およそ1週間にわたって各部局の責任者の話を聞くというもの。
とても普通の、穏やかな研修である。

2003.04.09 | コメント[0]トラックバック[0]