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アナウンス室 プロフィール

おおの おさむ

大野 修

プロフィール

ある夏の思い出

“鯉”
「コイ科 コイ目の淡水魚 平野部の河川や湖沼に住む
 雑食性で、川藻・小さい川魚も食用としている」(大辞泉)

僕の小学校時代の夏休みの楽しみは、
栃木県の鹿沼という所にある母方の実家で遊ぶことだった。
母方の実家は、のどかな田園が広がる自然豊かな所で、
年の近いの従兄弟と一日中外で遊んでいた覚えがある。

そんなある日、僕は従兄弟のG君と
近くの大川という川に釣りに出かけた。

その川はアユ釣りのメッカでもあったが、
その他にもハヤやウナギやコイが釣れる
釣り好きだった僕たちにとっては宝箱のような場所だった。

『きょうは大物を釣るぞ〜』
と、朝から釣竿を握り締めること一時間…。
川面に浮かんでいた“ウキ”が勢いよく沈み込み、
ググッ!と今までにない手ごたえがあったのである。

『これは大物に違いない!』

僕とG君は必死になって
弓のようにしなる釣竿にしがみつき、未知の魚と格闘した。
格闘すること10分(もっと短かったかも)、
釣り上げたのは、口元にヒゲを生やした“鯉”であった。
体長50センチはあるだろうか。
口をパクパクさせていて、元気がよさそうである。

僕たちは獲物をバケツに入れて意気揚々と母の実家に引き上げ、
“鯉”を見せびらかそうとしたが、あいにく皆揃って出払っている。

『仕方がないから水槽に入れておこう』
と、大祖母が大事にしていたグッピーなどが入っていた
熱帯魚の水槽に、体長50センチの“鯉”を放り込んだ。

大祖母は色鮮やかな熱帯魚が大好きで、
玄関脇の大きな水槽には、色とりどりの熱帯魚が優雅に泳いでいた。
僕たちはそこに“鯉”を入れたのである。

30分後…。

僕たちが水槽を覗くと、
そこには熱帯魚の姿は無く、灰色の“鯉”が一匹優雅に泳いでいた。

“鯉”
「コイ科 コイ目の淡水魚 平野部の河川や湖沼に住む
 雑食性で、川藻・小さい川魚も食用としている」(大辞泉)

帰ってきた大祖母が
腰を抜かさんばかりに驚いたことはいうまでもない。

ある夏の思い出である。

2003.07.15 | コメント[0]トラックバック[0]