中国地震:せき止め湖に決壊危険、住民3万人非難
四川大地震は今も現在進行形だ。土砂崩れで河川の流れが阻まれて出来た自然湖のせき止め湖(地震湖)が依然として住民の命を脅かし、負傷者らは救援物資の不足に苦しんでいる。このため、被災地では住民によるデモも起きている。
23日付第一経済日報によると、北川県にできたせき止め湖は水位が上昇し、崩壊危険が高まっている。貯水量は1億立方メートルで、決壊すれば人口50万-100万人を飲み込む可能性がある規模だ。せき止め湖の下流にある江油市などは、せき止め湖の決壊に伴う大洪水を懸念し、住民3万人余りを緊急避難させた。中国空軍はせき止め湖下流の住民を避難させた後、戦闘爆撃機でせき止め湖の破壊する作戦を計画中だ。
地震の影響で、四川省に隣接する陝西省西安市にある兵馬俑(へいばよう)も破損したことが分かったた。香港紙蘋果日報によると、兵馬俑博物館は耐震設備を備えているため、地震で大きな影響を受けることはなかったが、一部の兵馬俑が地震の衝撃で部分的に破損したという。当局は遺跡の現状と文化財の破損状況、建築物の安全状況などの点検を進めている。
一方、23日付香港紙明報によると、四川省成都市から北に100キロ離れた徳陽市羅江県では21日、住民数千人が警察車両を焼くなど激しいデモを起こしたという。
デモは一部住民が地震救援物資を積んだトラックが個人商店に商品を横流ししたのを発見したことがきっかけだった。住民が押し寄せると運転手は逃げたが、間もなくナンバープレートがない軍用車が救援物資を回収しにきたため、住民の怒りに輪をかけた。
救援対象地域ではない成都市内では、救援物資のテントがなぜか市中に出回っている。中国政府は救援物資のうち、特に被災者を収容するテントが300万張も不足しているとして、国際社会に支援を求めているが、どこからか市場に流れているとみられる。鉄筋を使わずに建てられた学校が倒壊し、子供たちが生き埋めになった都江堰市の中高校の保護者らは6月1日に同市長を告訴する方針を固めた。
香港=李恒洙(イ・ハンス)特派員
成都(中国四川省)=李明振(イ・ミョンジン)特派員
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