|
記事全文
フルHD+AV&ゲームに完全対応! マルチに使える24インチハイエンドモデル
前回までの特集では、比較的お財布に優しい低価格のモデルを紹介してきた。今回は、画面サイズは前回と同じ24インチながら、機能、質感、性能にこだわった24インチハイエンドモデルを紹介する。フルHDの使いやすさに加えて、HDMIやコンポーネント、D端子などAV入力にも完全対応。ゲーム機もハイビジョンレコーダーも複数台を接続でき、一人暮らしなどに便利なモデルが、このカテゴリーだ。
さらに後半では、AV機器向けではないが、より正確な色味を求める人向けのIPS方式の液晶パネルを採用した25.5インチハイエンドモデル2機種、30インチ、WQXGA(2560×1600ドット)の大型液晶モデル1機種を紹介する。
液晶テレビでもよく採用されている 「VA」方式の液晶パネルがようやく登場
前回までは、価格面を重視したお買い得モデルのみを紹介したということもあり、全てが安価なTN方式の液晶パネルを採用していた。しかし、本記事で紹介するモデルは、各メーカーがフラッグシップとして発売しているモデルでもあり、視野角に優れるVA方式の液晶パネルを採用しているモデルとなる。
このため、同じ24インチサイズながら第3回目で紹介した製品とは、2倍以上の価格差がある製品も登場する。これには液晶パネル方式の違いもさることながら、フラッグシップモデルならではのメーカーごとのチューニングや機能の付加などの設計の違いも表われている。そのほか、リモコンで入力切り替えなどの本体操作ができるなど、使い勝手にこだわったモデルもある。まさしくハイエンドモデルなのだ。
それでは次ページから早速、各メーカーのフラッグシップモデルである「24インチハイエンドモデル」5機種を紹介していこう。
これ1台でほぼ全ての用途に対応! なんでも来いの24インチハイエンド
今回紹介するモデルは地デジ/アナログTVチューナーこそ搭載しないものの、テレビに必要と思われる入力端子、機能などを網羅したモデルとなる。メーカーごとの特徴もかなり強く表われているので、じっくりと選んでいこう。
BenQ FP241VW
テレビ風のデザインでちょっと変わったモデルが欲しい人に
テレビ風のスタンドを持ち、画面上部に小物を置ける棚を設けるなど、外観以上に便利さも追求したモデル。黒挿入による動画ボケ改善機能「PerfectMotion」を搭載。同機能は3段階に調整でき、スポーツ映像などハッキリとボケが減っているのが分かる。その代わり画面はかなり暗くなる。海外メーカーらしくD端子入力ではなく、コンポーネント端子を搭載。最安値クラスでは10万円を切る場合もある。
アイ・オー・データ機器 LCD-MF241X
テレビっぽい発色で動画再生に強い
赤色が強いテレビっぽい発色が特徴的。PC画面を見ながらほかの入力からの映像が小窓で閲覧できる「ピクチャーインピクチャー」(PinP)機能を搭載し、子画面のサイズ変更はもちろん、半透過表示ができるなど機能面の充実は文句なし。リモコンが付属するほか、映像入力の切り替えも素早く使い勝手がいい。国産メーカーらしく、D5入力(1920×1080ドット)に対応するD端子入力を備えるのもポイント。しかし、画面の表面がビーズ状にキラキラと輝き、高輝度設定では目が疲れやすいのが気になった。
三菱電機 VISEO MDT242WG
ソツなく使える三菱のエンタメ向けフラッグシップ
黒挿入技術「MPエンジン」で動画ボケを低減。同様の機能を搭載した他機種と比べて画面があまり暗くならず使い勝手がいい。効果も高く、サッカーなどはボールがかなり見やすくなる印象だ。画面は表面がサワサワした印象があるが、90センチ程度の実使用距離ではそれほど気にならない。HDMIからの音声入力は光デジタルでの出力が可能と、ディスプレー単体としての使い勝手はバツグン!
■関連サイト ■Amazon.co.jpで購入
ナナオ Flex Scan HD2452W
5月21日に発表された新モデルで、発売は6月12日。OSDはタッチパネル式のスライドバーにより、指でなぞるだけで映像入力切り替えや画質設定を行なえるので使いやすい。映像入力の切り替えスピードも良好。ただし、搭載機能のすべてを本体側で行なえるわけではなく、「スルーモード」設定など一部機能は付属リモコンからの操作が必要となる。画作りの方向性としては、動画向けにわずかに赤みを強めるなど、適度な強調も好印象なのだが、画面全体にビーズ状のキラキラがあるのが残念。また、本機の発売を持って、従来モデルの「HD2451W」「HD2441W」が販売終了となる。
Dell 2408WFP
お買い得価格に加えて、輝点の心配ゼロ!
PC、AVともに充実の入力端子を備えつつ、ピボット機能も搭載して10万円前後のお買い得価格がうれしい。さらに液晶パネルに輝点がひとつでもあった場合、無償で交換してくれるサービスが標準で付属するのにも注目。画質は発色に派手さこそ少ないが、暗部表現力が高く黒ツブレが少ないため、映像に立体感がある。画面表面はサワサワした印象で、実使用距離では目立ちにくいがビーズが見えることも。
■関連サイト
ライター ヤマダの「オレならコレを買うね」
動画の強さで「VISEO MDT242WG」が欲しい
「MPエンジン」搭載で動画に強いのが決め手。ただ、難点もある。それは映像入力切り替えが遅いこと。接続機器との相性か、4〜5秒かかることもあるほど。そのほかでは「2408WFP」も見逃せない。ピボットもできて10万円は驚異的。「LCD-MF241X」と「FlexScan HD2452W」は、画面上のビーズが気にならない人にはオススメ。気になっている人はぜひとも店頭で見て欲しい。FP241VWは「PerfectMotion」はいいんだが、あのデザインが受け入れられる人向け。
次ページでは、IPS方式の液晶パネルを採用し、「正確な映像表現」にこだわった25インチ以上の超ハイエンド液晶3機種を紹介する。
機能よりもディスプレー本来の性能を重視! 超ハイエンド&超高解像度モデル
AV入力などの機能よりも「正確な映像・画像表現」に重点を置いたハイエンドモデルが、今回紹介する3機種だ。液晶ディスプレイ用として主に利用されている液晶パネルの中では、最も高価だが広視野角で色変化が少ない「IPS方式」を採用している。
三菱電機 RDT261WH
IPS方式ながらかなり明るい画面が特徴
LG電子社のH-IPS方式の液晶パネルを搭載する25.5インチモデル。HDMIは非搭載だが、変換アダプターを利用すれば、AV機器やゲーム機との接続も可能。画面上には極小のビーズのようなものが見えるが、やはり実使用距離ではそれほど気にならない印象だった。発色はテレビに近く、やや赤が強めで肌色が健康的に見える。
NEC MultiSync LCD2690WUXi
カメラマンやデザイナーも注目のモデル
LG電子社のH-IPS液晶パネルを採用した25.5インチモデル。液晶の弱点であるバックライトの輝度ムラの自動補正機能を搭載。長期間使用してもコントラストなどの見え方の変化を抑制できる。そのほか、光の3原色(RGB)と色の3原色(YMC)を独立調節できる色変換システムなどを搭載し、見え方なども隅々までカスタマイズできる、まさにプロ御用達のモデルだ。画質は派手さを抑えた、PC向けディスプレイらしい発色で、テレビ的な発色に慣れていると、少々物足りなさを感じるかも。
Dell 3008WFP
驚異の30インチ超高解像度モデル
30インチもの大画面に、WQXGA(2560×1600ドット)を表示できる大型液晶ディスプレイ。さらに充実のPC/AV入力を備え、機能面の不満はゼロ。大画面機ながらも画面全体の明るさは十分で、四隅はそれほど暗く見えなかった。さらに視野角も広く、色味変化が少ないのにも注目。液晶パネルは非公開ながらIPS方式と思われる。映像はやや赤が強めのテレビに近めの発色だが、緑や青系統の色に深みがあり、写真閲覧からテレビ代わりまで幅広く使えるバランスのよさが魅力だ。
■関連サイト
ライター ヤマダの「オレならコレを買うね」
超ハイエンドはすごく悩む!
超ハイエンドの3機種は方向性がそれぞれ違うので、用途によってそれぞれを選べばよろしいと思う。テレビ代わりにも使いたいならお値段もあって「RDT261WH」だし、写真編集をしたいなら「LCD2690WUXi」。予算がたっぷりあるなら「3008WFP」。3008WFPは輝点交換保証があるから、高価とはいえ万が一にも備えられるんだけど、やっぱり20万越えは考えちゃうよ。
■Amazon.co.jpで購入 4回に分けてオフィスでも使える17インチモデルから、超大型の30インチモデルまで全29機種を紹介してきたが、欲しいディスプレイは見つかっただろうか? 次回はこれまで紹介した全てのディスプレイを集めて、Xbox 360やプレイステーション3などのゲーム機と接続した場合のアスペクト比固定機能の有無や、実際のゲームプレイ時の見え方などについて紹介する。
関連サイトこのページ上に表示される記事、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。 Copyright (C) ASCII Corporation. All rights reserved. 掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。著作権は(株)アスキーに属します。 |