豊後大野市の県立三重病院と公立おがた総合病院の統合問題を協議する検討委員会の第5回会合が22日夕、豊後大野市三重町内田のエイトピアおおので開かれた。「委員の意見はおおむね出された」として、6月3日の第6回会合から知事や市長への提言書の取りまとめに入ることを確認した。
検討委は(1)2病院の存続(2)1病院への統合(3)1病院を核に統合し、もう1つの病院を診療所などで存続‐の3方向で利点や課題を分析。会長の衛藤孝典副市長は記者会見で「こうあるべきと結論が出しにくい状況だ。1本にしていくのは、かなり厳しい。三論併記もあり得る」との認識を示しながらも、「論点整理してきたので、知事らが判断できる提言にしたい」とも述べた。
第5回会合までの議論では、住民側が「身近な病院を存続させ、利便性と安全性を確保してほしい」と2病院の存続を強調。これに対し、医療関係者らが「医療資源の集中で安全な医療体制が構築できれば、医師を確保しやすくなる。勤務環境も改善される」と2病院統合に理解を求めているという。
=2008/05/24付 西日本新聞朝刊=