軍関係者が援助物資を横領 四川大地震

 中国・四川大地震の死者・行方不明者は8万人を超えた。こうした中、軍関係者による援助物資の横領が発覚し、被災者による大規模な抗議行動が発生した。中国政府は、社会の不安定化に神経をとがらせている。

 四川省徳陽で21日、「軍関係者が援助物資を横領した」と疑った被災者数千人が抗議に立ち上がり、警察車両を横倒しにするなど不満を爆発させた。四川省政府は23日、横領の事実を認めて処罰を行ったと発表し、火消しに躍起になっている。

 四川大地震の死者・行方不明者は8万人を超え、被害は中国政府の当初の予想をはるかに上回っている。発生から10日以上がたって奇跡的な生存者の救出劇も途絶え、被災者らは「今をどう乗り切るか」「今後の生活設計」という厳しい境遇に目を向けざるを得なくなっている。

 胡錦濤国家主席と温家宝首相が先頭に立って地震と闘う姿勢を示し続けているのも、被災者を安心させて社会の安定をはかるためだ。中国の指導部にとって今回の騒乱は、経済発展から取り残された内陸部の不満が地震の被害によってさらに高まっている現実を見せつけるものとなっている。 (05/24 08:40)

軍関係者が援助物資を横領 四川大地震
05/24 08:40
05/24 09:07
05/24 08:59
05/24 09:18
Windows Media Player Down Load

※ニュース動画をご覧になるときはをクリックしてください。
最適な通信速度でニュースをお伝えします。
※動画をご覧になるには「Windows Media Player」が必要です。
※「Windows Media Player」のダウンロード(無料)はこちらから。