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米金融危機は前FRB議長とブッシュ政権の責任=スティグリッツ氏

2008年04月28日11時05分

 [ウィーン 27日 ロイター] ノーベル経済学賞受賞者で世界銀行の首席エコノミストを務めたジョセフ・スティグリッツ氏は、オーストリアのニュース誌プロフィルとのインタビューで、米国の金融危機は連邦準備理事会(FRB)のグリーンスパン前議長とブッシュ現政権の責任が問われるべきだと指摘した。

 同氏は「この人物(グリーンスパン氏)は不幸にも多くの過ちを犯した。最初の過ちは、ブッシュ政権下のすべての減税を支持したことだ。これらの減税策は景気を大して刺激しなかった。その後、金融政策に目が向けられ、(グリーンスパン氏は)低金利で信用を大幅に拡大させた」と述べた。

 グリーンスパン氏は今月、CNBCテレビとのインタビューで米経済はリセッションに陥っていると指摘したが、議長時代の政策の誤りが現在の金融危機の下地を作ったとの批判に対しては、これを退けた。

 スティグリッツ氏は、大幅なイラク戦費などで経済の回復力が削がれたと述べ、ブッシュ政権も責められるべきだとの考えを示した。

 また、「ドル安で欧州の輸出が影響を受けるため、欧州経済は引き続き打撃を受ける」と述べ、欧州と米国の非連動性は可能との見方を退けた。

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