二酸化炭素の排出量を抑制するバイオディーゼル燃料(BDF)の普及に向け、帯広市内の61カ所のガソリンスタンド(GS)で22日、BDFの原料となる廃食油の回収ボックスが設置された。
設置は帯広地方石油業協同組合(高橋勝坦(かつひろ)理事長)が帯広市と協力して実施。初日は市内19社が協力した。同組合には十勝管内の109社が加盟しており、高橋理事長は「7月までに帯広市以外の自治体とも協力し、十勝管内全域のスタンドに設置したい」と話した。実現すれば、202カ所のガソリンスタンドで年間40万リットルの回収が期待できるという。回収した廃食油は十勝管内のBDF製造業者に無償で提供する。
一方、道は22日、廃食油から製造したBDFを十勝支庁の公用車5台に使用する走行実験を開始。8月末までエンジンなどの性能に問題がないか確認する。道は7月までに石狩、空知、網走、胆振、釧路支庁の各1台でも実験を始める方針。道循環型社会推進課は「実験結果を踏まえ、ディーゼルエンジンの公用車に積極的にBDFを使っていきたい」と話している。【田中裕之】
毎日新聞 2008年5月23日 地方版