パンジャブ州ジャーランダル地区の患者にとって21日は辛い日となった。
同地区の医師らはこの日、前日に起きた患者の親族や支持者による、私立病院での略奪行為や医師への暴行に抗議。ダーナ(断食しながらの座り込み)やストライキを決行した。
インド医師会地方支部の広報担当、ラマン・グプタ医師はUNI通信の取材に対し、「インド医師会や全国統合医療協会などの団体に所属する500人近い医師が、市民病院で3時間を超える大規模なダーナを行った」と語った。同地区内にある病院の外来診療部門、救急部門、その他病院機能など朝からすべ
て停止し、新たな患者の受け入れも拒否したという。
16日に事故で搬送され重傷だったナコダール出身の患者、パラムジット・シン氏(28)は20日朝、収容先のドアバ病院で死亡した。パラムジットさんの親
族や支持者らは、彼の死は医療過失のせいだと主張、居合わせた病院の医師に暴行し、アシュトシュ・グプタ医師やB・M・バリ医師ら他のシニアドクターにも
怪我を負わせた。
被害を受けた医師らは20日、朝7時半から5時間近く道路を封鎖し、これに抗議した。病院管理者から要求の確約を取りつけた後、ようやくこの封鎖は解除となった。
抗議した医師団は、医師や準医療従事者の安全のために、アーンドラ・プラデーシュ州を例にした法案が議会を即時通過するよう要求。同州の法令では、病
院の所有物に損害を与えたり、医師又は準医療従事者に暴行したりした場合、関わった者すべてに"保釈を認めない"とする令状を発する規定があるという。
広報のグプタ医師によると、21日の朝チャンディーガルに向かった同医師団の代表は、パンジャーブ州のプラカーシュ・シン・バーダル首相と面会し、「法案の早期通過を強く要求した」ことが明らかになった。
更に同医師団は、元州議会議員ギャン・チャンド容疑者の即時逮捕を求めた。民衆を扇動し、病院からの略奪や医師への暴行を促したとされる。
一方、警察では20日、同容疑者らをインド刑法第307条及び第452条により立件し、関わった7人の一斉検挙に踏み切っている。
05/21/2008 4:56:56 PM(ジャーランダル発)
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