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マレー半島の小島、領有権はシンガポールに 28年間の論争に終止符

  • 2008年05月23日 23:06 発信地:ハーグ/オランダ
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オランダ・ハーグ(Hague)にある国際司法裁判所(ICJ)の法廷に座るシンガポールのS・ジャヤクマル(Shanmugam Jayakumar)副首相(右)ら(2007年11月6日撮影)。(c)AFP/ MAARTJE BLIJDENSTEIN

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【5月23日 AFP】オランダ・ハーグ(Hague)の国際司法裁判所(International Court of JusticeICJ)は23日、シンガポールとマレーシアが領有権を争っていたペドラ・ブランカ島(Pedra Branca、マレーシア名はバトゥプテ島、Pulau Batu Puteh)について、シンガポールに帰属するとの判断を下し、28年間にわたる論争に終止符を打った。

 ペドラ・ブランカ島は、マレー半島南部ジョホール(Johor)の7.7カイリ沖、南シナ海(South China Sea)から半島東岸に沿ってシンガポール海峡(Singapore Strait)に入る位置にある花こう岩性の無人島。面積はサッカー場の半分ほどと小さいが、その位置から戦略的に重要な意味を持ち、領海問題にも影響を及ぼすとみなされてきた。

 ペドラ・ブランカ島の領有権はそもそもマレーシア側が主張していた。しかし、シンガポール側は130年前から同島のホースバー灯台(Horsburgh Lighthouse)を管理しており、それに対してマレーシアは何の申し立てもしていなかったことから、暗黙のうちに領有権がシンガポールに移転していたと反論していた。

 ICJのAwn Shawkat Al-Khasawneh裁判官は「当法廷は12対4で、1980年までにペドラ・ブランカ島の領有権はシンガポールに移転されていたとみなし、同国に帰属すると判断するに至った」と述べた。

 またICJは、島周辺に2つある岩場のうちMiddle Rocksについてはマレーシアに領有権があることを認めた。もう1つの岩場South Ledgeはちょうど領海が重なるところに位置することから、あらためていずれの国に帰属するか判断するとした。

 論争の発端は1980年、ペドラ・ブランカ島を自国領土として記載したマレーシアの新しい地図にシンガポールが異議を唱えたことにある。以後、両国間で数年にわたり協議が行われてきたが解決には至らず、国連(UN)の最高司法機関であるICJに判断を委ねることになった。

 1965年にマレーシアからシンガポールが分離独立して以来、両国関係は領有権争い以外でもしばしば悪化している。1965年当時には、島の領有権は定められていなかった。

 23日のICJの判断について、マレーシア、シンガポールともに2国間関係に影響を及ぼすものではないとコメントしている。 (c)AFP/Mariette le Roux

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