ニュースのたね

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死刑判決と無期懲役の差

対極をなすもの

伊藤 友美(2008-05-21 19:01)
光市の事件で私はよく、つくば母子殺人事件を思い出すことがあった。

 この事件は、いろいろなことが報道されたせいで、何を信じていいのか良くわからない。

 しかし犯人についてはっきりしていることは
 「社会的地位があった」 ということだ。
 この犯人の対外的な部分で言われていることは
素晴らしい「医師」であったこと。

 反対に世間に見せないプライベートの部分ではいい印象を受ける言葉がほとんど無いということだ。
 結婚生活を後悔していたらしいが、1人目を中絶させ、2人の子供をもうけていることを考えると妙な気がする。。
 医者なにの避妊の知識も無かったのだろうか?
 そうではなく、女性を自分の快楽の道具として考えている男の姿が浮かぶのは私の考えすぎだろうか?

 妻は生活の為に働き、夫は家族を養っていない。
 医師の妻でありながら、働き詰める女性の姿がこの事件をミステリアスに見せた。
 夫が、他の女に貢いでいたためなどいろいろ報道されているが、彼女が幼い子供を抱えながら、夜遅くまで勤めていた事実がすべてだろう。この犯人は一家の大黒柱ではなかった事実だ。

 愛人と北海道に旅行しようとしていたのは事実らしい。
 殺した動機も、「離婚を切り出され高額の慰謝料を要求された」ため、だったり、口論の末だったり、見るものによって違うところもあるが、「父親が殺人犯では子供が不憫だ」という理由で、2歳と1歳の我が子を殺したことは明らかだ。

 この理由にしたって、彼はすぐ自首したわけではない。母親を殺してしまって、子供を自分が面倒を見なくてはいけないことがわずらわしかったのではないかと推測している。
 2歳と1歳の子供は手がかかる。
 医者として病院にいる男ならできただろう。
 しかし、プライベートの状態の男には我慢できないことだったのではないか。

 この犯人の精神構造は、プライベートの部分で赤ん坊、社会的な部分で役者のようなものではないかと思えた。

「良い医者」の演技は人道的弁護士よりは楽だろう。
働きかけるだけで、周囲が賛同してくれればそれが評価として帰ってくる。
その働きかけに、勇気がいるという方もいるだろう。
強い信念を持ち、貫こうとする人々の働きかけは確かにそうかもしれない。覚悟を決めたものの行動であれば・・・。
しかし、残念ながらそれはいまだ果たされず、長い時間戦い続けるもの以外、立証はできないのだ。信じている人間の中にしかないものでもある。

世の中は、世間の思い込み動いていると思うのはそういう時だ。

この男が、自分の所得を削ったわけでも、彼の医師としての技量を示すわけでもない情報でしかない。

男なら、風俗や浮気は不思議は無いという方もいるかもしれないが、家族がいるのに医師の給料のほとんどをそれに回しているのはどうか?

 妻と子供の遺体を、袋につめ、重石を付けて海に沈め、その興奮を風俗で発散させ、何食わぬ顔で「悲劇の主人公」演じている。そして、逮捕された後も、「父親が人殺しでは子供が不憫」と自分を哀れんでいるように思えた。

 無期懲役の判決理由を簡単にテレビのニュースで見たとき「夫婦間の問題」ということで死刑を免れたということだったが、彼は2人の子供を殺したことはどのように解釈されているのだろう。

光市の事件も、子供が殺されたがそれはどのように解釈されているのだろう。

私の中で、「幼児を殺すこと」は消して許すべきことではないと思っている。
たとえ、その子供が未来に光市で起きたような事件を起こすと未来を知ることができても。

法律は、私たちの上にも平等ではない。

空気を読んだ死刑は判決と言われた、光市の事件の裁判。
この事件は、マスコミの力も大きいが、
夫に犯行の現場を見せなければ、極刑にならなかったと私は思えるときがある。

 妻子が殺された事実だけであれば、彼の憎しみはあれほどマスコミをひきつけなかった。マスコミは大衆がひきつけられるものを注目する。

 つくばの母子では、残念ながら娘と孫を失った老女の悲しみでしか、事件の結果を物語れないような気がしている。

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