2軍戦でもノーヒットの李承Y。これで年俸6億円とはうらやましい! |
日本プロ野球選手会(会長・宮本慎也=ヤクルト)は7日、今年度の年俸調査を発表した。球団別平均年俸では巨人が14年連続で首位をキープ。皮肉にも同日、首位・阪神に敗れてゲーム差は8.5に広がり、改めて費用対効果の悪さが浮き彫りに。果たして、シーズン終了時には“額面通り”に収まるのか…。
照明設備はなく、スタンドは内野席のみ。そんなロッテ浦和球場で7日、イースタン・ロッテVs巨人戦が入場無料で行われ、場違いな男が打席に立った。日本球界最高の推定年俸6億円を誇る李承ヨプである。
李は1回、ロッテ先発の19歳右腕の大嶺に対し、バットをへし折られて二塁ゴロに倒れると、2回裏の守備から早々とベンチへ退いた。大不振で登録抹消中の李だが、2軍戦でさえいまだにヒットが出ないありさまだ。
推定年俸ランキングと今季成績(クリックで拡大) |
この日、日本プロ野球選手会が発表した今年度の年俸調査によると、開幕時の支配下選手平均年俸は、巨人が14年連続トップの5510万円。しかも、この数値には外国人選手が含まれていない。推定年俸6億円の李、5億円のラミレスらを加えると、巨人はさらに他球団を引き離すことになる。
夕刊フジでは、選手会の発表に外国人選手の推定年俸を加え、各球団の推定年俸総額を算出。これを7日現在の勝率で割り、各球団の費用対効果を表す「やりくりコスト」として示してみた。
年俸総額が12球団中9位ながらパ首位を走る西武が、やりくりコストでトップ。年俸最下位ながら健闘している広島がこれに続く。最下位はやはり巨人だった。仮に“年俸払いすぎランキング”を作るとすると、ここでも巨人勢が上位を占めることになりそう。
球界最高年俸の李の今季1軍出場はわずか14試合。打者を評価する数値のOPS(出塁率+長打率)は、わずか.336。金本(阪神).914、小久保(ソフトバンク).926は年俸に見合っているが、小笠原の.715、高橋由の.754も高い数値とはいえない。
プロ野球12球団やりくり上手ランキング(クリックで拡大) |
投手部門では、やはり上原の惨状ぶりが目立つ。故障で今季未登板の斉藤(ソフトバンク)、わずか1試合のウィリアムス(阪神)もかすむほどだ。
原監督は上原が2軍落ちした際、「あれだけの給料をもらっているんだから、自分で壁を乗り越えないといけない」と厳しい言葉を吐いたが、年俸と働きの見合わない選手は山ほどいるのが現状。残りは100試合以上ある。どこまで巻き返せるか、注目だ。
ZAKZAK 2008/05/08