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わずか半年で5割も株価が下落 国内外で囁かれ始めた中国経済への懸念

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 飛ぶ鳥を落とす勢いで成長を続けている中国だが、このところ株価が下落し、国内外で経済への懸念が囁かれ始めている。

 今年の4月、上海総合指数は一時的に3000ポイントを割り込んだ。現在は3500ポイント水準にあるものの、昨年10月に6000ポイントを超えた株価指数は、わずか半年ほどの間に5割近くも下落した。

 今、中国経済に何が起こっているのだろうか。中国石油最大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ)は昨年11月に上海A株上場をはたしたし、時価総額が米石油最大手のエクソンモービルを抜き世界第一位となり、話題を集めたが、それから半年も経っていない4月22日には、上海A株市場での同社の株価は16.01人民元と、初値から比べ7割近く下落した。

 ペトロチャイナ以外にも、平安保険など、昨年10月まで大きく上昇した本土A株の中には株価が同様の下げを経験したものが多数ある。

 株式市場の大きな下落は、極端な物価の上昇に対する政府の金融引き締め策への懸念などが主因だ。株式市場が好調な時には、ものともしなかった金融引き締め策への懸念ではあるが、市場マインドの低下したあとでは株価を大きく下げる要因となった。さらに、米国でのサブプライムローン問題や中国中南部を襲った雪害も株価を押し下げた。

 これまで中国の株式市場は規制も多く、海外市場との連動性は薄いと見られていた。しかし、経済全体を見れば国際社会と深くつながっている。香港を除けば中国にとって最大の顧客である米国がリセッション(景気後退)に陥れば、中国経済にも影響を与える。輸出が停滞すれば国内では多くの失業者が発生することにもつながる。

 最近では強気だった中国政府も今年に入ってからの株価下落を心配している。株式投資の失敗を苦に自殺する人が急増しているとの話が出るなど、株価の下落が社会的な不満へとつながる可能性もあり、政府も無視できる状況ではなくなったのだ。また、政府高官や共産党幹部の多くが株式を保有しており、その層からも不満が出ていると言われている。

 いまだに本土株市場は政策頼みの全体主義的な部分がある。今後、抜本的な株価支援策がなければ、株価上昇は難しく、下手をすると中国経済全体を厳しい局面へ追い込む可能性すらある。

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MoneyZine編集部[著]

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