中国嫌いの石原慎太郎都知事が、パンダのことで“舌好調”だ。口を開けば、あんなものいらないとケチをつけている。
先週16日の定例会見でも、2頭で1億円といわれるレンタル料について「法外な値段だ。カネを払うのは上野動物園、つまり都の税金から払う。都の財政ですよ」とカミつき、それでも収まらず、「パンダは他の日本の動物園にもいる。見たければそっちへ行けばいいんじゃないの」と言い放った。
ここまで言われると、面白くないのが福田首相の周辺。来日した胡錦濤主席のせっかくの土産にドロを塗られたからだ。
「まだ正式じゃないから言えないけど、中国はレンタル料なんて要求しませんよ。国家主席がわざわざ“友好の証し”として日本に贈るものを有料にするわけがない。中国の国内法でパンダの譲渡ができないことになっているから、形式的に有料の研究材料という体裁をとっているだけなのです」(官邸事情通)
続けてこう言う。
「都知事は全部知っていて難クセをつけているんですよ。法外な値段? それじゃあ、言わせてもらうが、最初から失敗すると分かっていて始めた“新銀行東京”が破綻し、400億円もの都の税金を投入したことの方がよっぽど法外な値段なんじゃないですか」
確かに「パンダに目くじら立てることはない。石原銀行のムダ遣いの方が問題」という声は多い。カネのことを言えば言うほど、天にツバすることになっているのが石原の現状だ。
【2008年5月20日掲載記事】