居場所考 その3 HYを知っていますか? ●干場
息するのも忘れてるくらいの怒濤の原稿整理のなかにも、日曜日、夜、NHKホールにいってまいりました。
何のコンサートかというと、HY。
HYってご存じですか? Hoshiba Yumiko の頭文字ではありません。
沖縄出身の人気アーティスト。基本的にコンサートとCDだけですので、知っている人は知っているけれど、知らない人はまったく知らない。
で、どういう人が知っているかというと……
もし、ご存じだったあなたは、25歳以下のはず!
25歳以下の人は、ほとんどの人が知っています。
会社説明会で、学生に尋ねると、あたりまえじゃん、なんで、そんなこと聞くんだろ、みたいな顔されますし。
では、なぜ、わたしがそのようなコンサートに行ったかというと……
そのHYの女性ボーカル、仲宗根泉さん(愛称 IZU)の本(詩集)をディスカヴァーが出しているから! そして、8月1日に、いよいよファン待望の第2弾が出るから!
第1弾は、一昨年に出した『あなたへ』。オリジナルCDやカラー写真が満載の仲宗根泉さんの恋の詩集。泉さんが弊社のロングシリーズ『I miss you …』(←わたしが30代の時に創刊しました)のファンでらしたことから、わが社でお出しすることになったもので、1年半で、22万部、ほぼ完売です。
で、待望の第2弾が、この夏、いよいよ出る! で、ニューアルバム『HeartY』の発売記念全国ツアーのなかの東京公演に、ご招待いただいたわけです。
ともかく、すごい人気です。なぜ? すごく不思議でした。その理由が今回わかりました。というか、わかったと思います。それは……
かれらのコンサートは、音楽をツールとした癒しと元気のコミュニケーション空間。
ロックからバラードまで、私にも違和感のない親しみやすいサウンド、そして、泉さんの心に響く歌唱力もさることながら、そのトークが、これがなんというか、いいのです。仕掛けもいいのです。うまく言えなくて、申し訳ないですが。
泉さんはじめ、グループ5人がすべて、そこにあつまった3000人のファンの一人ひとりを文字どおり、『受け入れている』。
3階席の一番後ろにいる人も、彼らの一人ひとりが、自分に向けて話してくれている、歌ってくれている、と感じていたと思います。
そこには、3000人の『居場所』がありました。
彼らは、居場所を求めて、ここに来ているのだと感じました。わたしだって、若い彼らに受け入れられているって感じましたもの!
とはいえ、1階席、2階席、3階席、みなずーーと立ちっぱなしで、乗っている中で、3階席正面一番前の10人ほどだけが座っている(わが社と、ゴマブックス(赤い糸の映画の主題曲をHYが歌っている関係上)の招待客)のは、ちょっと異常だったかも。
でも、やっぱり照れくさくて。みんなといっしょに、両手を挙げて……とは、担当の27歳のオーヤマもできなかったようで……。ごめんなさい。いずみさま、みなさま。
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